福島県大熊町主催の演劇『きおくの森』が、東京都渋谷区のこくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロにて、3月26日(水)に上演される。第1回公演は14:00から、第2回公演は18:00からだ。
チケットは、チケミーにて販売中。S席3,000円、A席2,000円、学生1,000円、小学生以下無料だ。
なお、来場者へのプレゼントも用意している。
新たなまちづくりを進める福島県大熊町
福島県大熊町は、2011年3月に発生した東日本大震災による原子力発電所事故により、全町避難を余儀なくされた。その後、2019年4月に町内の一部避難指示が解除され、大川原地区を最初の復興拠点として新たなまちづくりを進めている。
2023年8月には、認定子ども園と義務教育学校を一体化し、認定こども園と義務教育学校の子どもが共に学ぶシームレス教育を取り入れた新教育施設「学び舎ゆめの森」を新設。帰還者や移住者が増加し、園児・児童・生徒数は72名に達している。
復興への希望を届ける『きおくの森』
『きおくの森』は、福島県大熊町と県内に住む子どもたちによるアートパフォーマンス公演。新たな一歩を踏み出した子どもたちが、復興への希望を自らの言葉とパフォーマンスで届ける舞台だ。
子どもたちが自身の経験や想いを込めて制作したオリジナルストーリーを基に、東日本大震災を背景にした「生きる」という普遍的なテーマを描いた感動的な物語を展開する。
物語のあらすじは、新しい町に移住してきた「都会の子」と、東日本大震災による悲しみを抱えた「過去の男」が、不思議な少女「青の少女」との出会いを通して未来に向かい歩み出すというもの。歌あり・ダンスあり・大熊町の熊川地区に伝わる熊川稚児鹿舞(くまがわちごししまい)ありのパフォーマンスと、生演奏のBGMで進む、暖かくほの悲しく、希望溢れるストーリーだ。
『きおくの森』の歴史
『きおくの森』の歴史は、避難先の会津若松市 旧河東第三小学校の校舎で2023年2月に行われたアートパフォーマンス「ゆめの森〜雪の結晶は天から送られた手紙〜」から始まる。その後、子どもたちが大熊町に帰還し、「学び舎ゆめの森」の生徒として、2023年10月と2024年11月にアートパフォーマンス『きおくの森』を公演した。
これらの公演を経てパワーアップしたのが、今回の『きおくの森』だ。
出演者情報
出演するのは、「学び舎ゆめの森」の児童生徒たち・教員などの大人たち、「学び舎ゆめの森」に短期間体験入学する東京の小学生・ときかちゃん、双葉郡から参加する子どもたち、東京から参加する俳優の大人たち。
「都会の子」を演じるあやのちゃんは、前回も同役で出演している。
東京から参加するときかちゃんは、「青の少女」を演じる。ときかちゃんは今回、演劇に初挑戦。「学び舎ゆめの森」に短期留学して現地で生活しながら、子どもたちと授業をうけ、放課後は稽古に参加して、みんなで本番に臨む。
東京から参加する俳優の大人たちは、時空の旅人役。東京を中心にTVや舞台俳優として活動している箱田暁史(はこだあきふみ)さんや、東村山市で動画制作会社を営みながら司会やファシリテーターをやっている岡田日美子さんらが参加する。
「学び舎ゆめの森」の児童生徒たちは、東京まで遠征しての公演ということでワクワクしているそう。校舎で公演は経験しているが、実際に劇場で公演するのは初めてのことだ。
「学び舎ゆめの森」では、出演者たちとスタッフが一堂に会し、初顔合わせ・初読み合わせを行った。その際、大熊町教育委員会教育長・佐藤由弘先生(ゆめの森 初代校長)が、大熊町の想いをみんなに伝えた。
来場者プレゼント
今回の公演に来場した人へ、今回の舞台の脚本をノベライズした童話がプレゼントされる。全ページカラー印刷された絵本で、この演劇に込めた想いを絵本という角度で読んだ人に伝える1冊だ。
挿絵は画家の蟹江杏さんと「学び舎ゆめの森」の子どもたち、デザインはハヤカワケンゾーさん、編集は東海教育研究所カモメの本棚が担当した。
復興の想いや故郷への思いをアートパフォーマンス公演で表現する『きおくの森』を鑑賞してみては。
■きおくの森
日時：3月26日(水) 第1回公演14:00～、第2回公演18:00～(開場は1時間前)
会場：こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ
住所：東京都渋谷区代々木2-12-10
Instagram：https://www.instagram.com/kiokunomori.staff
チケミー：https://ticketme.io/event/group/c3390865-387d-4ebc-bc2f-15edf2b44d3c/3e202bbd-ddd3-417d-8573-18f7de2d0344
(Higuchi)
