ギャルリーためながは、56年続いた銀座での歴史に幕を下ろし南青山へ移転する節目として、7月12日(土)~8月17日(日)まで「画商 爲永清司が育てたポール・アイズピリ展」を開催する。
創業者・爲永清司(1932–2025)が育てた仏画家ポール・アイズピリ(1919–2016)の初期から晩年までの作品約35点を展示し、銀座最終章を飾る。
爲永清司とアイズピリ、60年の交流
ギャルリーためながは1969年に銀座で開廊した。当時、日本では印象派の絵画は紹介されているものの、École de Paris(エコール・ド・パリ)の作家をはじめ、その次世代のヨーロッパ絵画は未だ認知されていない時代だった。
創業者の爲永清司は、藤田嗣治の計らいで1957年にパリのペトリデス画廊を訪ね、38歳のアイズピリと出会う。爲永は若干25歳。以後、1969年のギャルリーためながの開廊と同時に専属契約を結び、開廊後初となる個展を7月に開催した。
頻繁にアイズピリのアトリエを訪れた爲永の導きで作風は豊かに広がり続けた。80年代には、アイズピリは濃密な色彩と力強い形象に満ちた画風を確立。
2000年代には明るさと軽やかさが増し、人物や自転車が宙を舞うなど遊び心に満ちた様式も開花させた。ギャルリーためながは銀座・大阪・パリで60回以上の個展を開催し、3000点を超える作品を国内外に紹介。
2009年には爲永が90歳を迎えた画家の誕生会を企画し、その席で新たなモチーフが空を舞う新たな作風が誕生した。
現在アイズピリが世界的な評価を得ている背景には、画商と画家の60年にわたる協働がある。
銀座から南青山へ、新拠点での挑戦
ギャルリーためなが東京店は本展を最後に銀座での活動を終え、展示スペースを従来の3倍に拡大し南青山・骨董通りへ移転する。
開廊以来、美術館や蒐集家に近代から現代の名品を紹介してきた同画廊は、1971年にパリと大阪に、2021年には京都に4店舗目の画廊を開いたが、今回は発祥の地・銀座から新天地・骨董通りへ移転して新たなアート発信地を目指す。オープンは2025年秋。
移転後には、現所属の作家20名がこのために描き下ろした新作を発表予定とのこと。
愛と幸福を主題にしたアイズピリの世界を、銀座で見納める最後の機会に立ち会ってみてはいかがだろうか。
■「画商 爲永清司が育てたポール・アイズピリ展」
会場:ギャルリーためなが
住所:東京都中央区銀座7丁目5-4 毛利ビル1F
時間:月~土11:00~19:00/日・祝11:00~17:00
【新店舗情報】
オープン日:2025年秋
住所:東京都港区南青山6-5-39(骨董通り)
時間:(月~土)11:00~19:00/(日・祝)11:00~17:00
公式サイト:http://www.tamenaga.com
(ito mami)
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