ドラマ「奇皇后」で高麗王ワン・ユを演じ、メガヒットとなった映画『カンナさん、大成功です!』などで活躍している俳優のチュ・ジンモが、日本でファンミーティングを開催するために来日。今回、ファンミーティング前日にインタビューを実施し、日本のファンとの再会を期待する気持ちや、俳優としての本格的な再始動に当たっての心境などについて語ってもらった。
Q 7年ぶりの日本でのファンミーティングを開催することになりましたが、イベントを開催するとなったときの心境はいかがでしたか?
チュ・ジンモ:最初、ファンミーティングのお話をいただいたときはとても胸が高鳴りましたが、その反面で不安も感じました。6年間芸能活動をお休みし、そして7年ぶりにファンミーティングで日本のファンの皆さんにお会いすることになったので、イベントを開催するのは相当な勇気がいりました。うれしいけど不安でもあって、複雑な気持ちだったのですが、やると決めてからはより一層期待が高まりました。
Q いざ日本に到着したときの気持ちはいかがでしたか?
チュ・ジンモ:昨日の夜、寝る前までは普段と変わらない気持ちで過ごしていたのですが、寝ようとしたときにすごく緊張してきてなかなか眠れませんでした。でも、朝起きてから飛行機に乗って少し緊張もほぐれた感じがします。休む前の俳優として活動をしていたときに来日した感じとは違って、きょう日本に着いた時は、リラックスした感じがしました。空港に着いた時は、見覚えのある日本のファンの皆さんにも久しぶりに会えました。再び懐かしい顔ぶれを見て、「ああ、僕の新たなスタートが始まるんだな」と思いましたし、お会いできてうれしくて幸せな気持ちになりました。
Q ファンミーティングに向けてダイエットもされたそうですね。
チュ・ジンモ:結婚をして新婚生活を送ると、知らず知らずのうちに俳優として活動していた頃の緊張感もほぐれますし、美味しいものもたくさん食べるので体の管理も気にしないようになっていました。そんな風に生活していって、ふと、たくさん食べすぎているかも…と思ったときに鏡を見たのですが、俳優として活動していた頃の自分ではないと気づきました(笑)。でも、お休みを取っている間は体も心もリラックスした状態でいるのが良かったので、特に気にせずに過ごしていたんです。そして今回、また俳優活動を本格的に始めようと決めて、芸能界復帰に向けて体の管理をしようと思うようになりました。ただ、以前のように簡単には体重が減らなくなっていたので大変でした。2025年から俳優として再始動しようと思ったばかりなので、まだまだダイエット中ですが、俳優として復帰すると決めてから始めるダイエットはうまくいっていると思います。以前は、ダイエットしなきゃと思いながらもなかなかうまくいかなかったんです。俳優復帰を決意したことで、精神的に自分で追い込んでいくことでダイエットもうまくいっていると思います。今もダイエット中なのでもっと頑張りたいと思います。
Q 日本に来たら美味しいものもたくさんあるのでダイエットも大変かと思いますが、日本に来たら食べたいと思っていた食べ物や行ってみたい場所はありますか?
チュ・ジンモ:日本に着いてから、泊っているホテルの場所をドライバーさんに聞いたとき、その周辺ならあんなレストランがあったな…と、いろいろなお店が浮かんできました。中でも焼肉が美味しかったので、焼肉を食べに行きたいなとも思っています。あとは、日本に来るたびに食べるものの一つがラーメンです。日本にいる間に時間があれば食べに行きたいです。
Q ファンミーティングのタイトルは「re-Back」でしたが、このタイトルに込めた思いは?
チュ・ジンモ:「新たなスタート」という思いが込められています。それと同時に、俳優として初めてスタートした頃の初心に返った気持ちになりました。俳優を始めたころの自分は、情熱や決意を持っていて、とにかくぶち当たってみようという思いでやっていました。ですので、またその頃の気持ちのように、一生懸命やってみようという気持ちが強くなりました。
Q 1999年に俳優としてデビューされて、前だけを向いて走り続けてきたとのことですが、走るのを止めて6年間の充電期間があったわけですが、その期間はどんな時間でしたか?
チュ・ジンモ:俳優として20年近くほとんど休まずに走り続けてきたのですが、結婚をきっかけに俳優活動をお休みすることにしました。俳優として活動していたときは、常に緊張感を持っていてタイトなスケジュールをこなし、時間に追われるような芸能人の生活しかしてこなかったのですが、6年のお休みの間にたくさんのことを学べたと思います。芸能活動をしていたときは仕事に集中して頑張りすぎていたのでできなかったことがたくさんあったのですが、例えば犬を飼ったり料理をしたり、リラックスした状態で普通の生活を送ることでできるようになり、自分自身を見つめ直すきっかけにもなりました。
Q 奥さんのYouTubeにアップされていましたが、料理もゴルフも釣りもリラックスして楽しんでいるようですね。
チュ・ジンモ:はい(笑)。ゴルフや釣りは前から少しやっていたものですが、それだけに集中してやったことはなかったので、お休みの間に楽しめたと思います。芸能界とは違う環境の中に入っていろんなことを体験するのはとても楽しいですし、いろいろ学べました。実は料理はお休みを取る前までやったことがなかったんです。誰かが作ってくれたものを食べることしかなかったのですが、結婚してから奥さんに美味しいものを作ってあげたいという気持ちになって料理をはじめました。自分で作ってみた料理を食べて「これは美味しいな」とか、自分の料理を誰かに食べてもらって評価してもらうということが今までなかったので、それ以来レストランで料理を作るシェフの気持ちも理解できるようになりました(笑)。以前より、シェフに対して感謝しながら美味しくいただくようにもなりました。
Q 上手に作れる料理は何ですか?
チュ・ジンモ:やはり自分が好きな食べ物をよく作るので、それが得意だと思います。僕はお肉が好きなので、肉を使った料理をよく作ります。ステーキやバーベキューにしても、ただ焼くのではなく、どうすれば美味しく焼けるかとか研究しますし、調味料にもこだわって作るので肉料理は自信があります。
Q 奥さんのYouTubeにポッサムの料理がアップされていましたね。
チュ・ジンモ:妻は僕が作った料理を一つ一つ動画で撮ってくれていて、それをYouTubeにアップしてくれるのですが、まだまだお見せできていない料理がたくさんあります。ですので、これからもっと料理の映像をアップしていければなと思います。
Q 今後レストランを経営する計画はありますか?
チュ・ジンモ:まだそこまでは考えていません。そんな勇気はまだないです(笑)。
Q 充電期間にできなかったことはすべてできましたか?
チュ・ジンモ:そうですね。趣味も楽しめましたし、芸能界にいたらできないありふれた生活を通して本当にいろいろ学ぶことができました。芸能人と芸能関係とは関係ない人との間に壁があるとしたら、その壁を無くして生活しようと思ったんです。それは、演者として学べる貴重な期間でもありました。俳優として活動をしていたときは、監督に言われたことをそのまま聞いて演じていたのですが、年齢を重ねるごとに演技が上手くなったなという話を聞くようになるのは、いろんな経験を重ねていくからそう言われるのだなと気づきました。ありふれた生活を過ごし、自分自身を振り返ることもできて、自分に欠けているものが何なのかということにも気づくことができました。芸能関係とは関係のない生活を送ることで得られたことがたくさんあるので、演技をするうえでも幅が広がったと思いますし、それが自分の大きな武器になったと思います。なので、これから始まる俳優活動が楽しみです。
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