洋菓子世界大会「クープ・デュ・モンド・ドゥ・ラ・パティスリー2025」において、日本代表チームが世界一に輝き、日本初の2連覇を達成!日本の強みである技術力と表現力で、チームテーマ「Land of the Rising Sun(日出ずる国)」を表現した。
スイーツのワールドカップ
「クープ・デュ・モンド・ドゥ・ラ・パティスリー」とは、1989年にM.O.F(フランス最優秀職人章)の称号をもつガブリエル・パイアソン氏とヴァローナによって設立された、世界を代表するパティスリーのコンクール。2年に1回、フランスのリヨンで開催されている。
各大陸予選を勝ち抜いた世界のパティシエたちが、各国代表3名でチームを組み、その腕を競う最高峰の場として知られており、“スイーツのワールドカップ”とも呼ばれている。
力強い作品でインパクトを残した日本代表チーム
「クープ・デュ・モンド・ドゥ・ラ・パティスリー2025」で優勝したのは、結婚式場「エルダンジュ」を運営する「ブライド・トゥー・ビー」のシェフ・パティシエ 宮﨑龍氏が所属する日本代表チーム。
各国が自国の文化や伝統を表現した個性のある作品を作り上げるなか、日本代表チームは躍動感のある太鼓奏者や日本文化をモチーフとしたアメ細工、チョコレート細工、氷彫刻の工芸作品とデザート(試食)を仕上げ、力強い作品でインパクトを残した。
日本文化の「独楽」や、「錦鯉」を表現
宮﨑氏が担当したフローズンデザートでは、日本文化の「独楽」を表現。完成度の高い見た目はもちろん、杏、木頭ゆず、アーモンドを使用し、味や深い香りまでこだわった作品となったという。
また、氷彫刻では「錦鯉」を表現。大小2匹の錦鯉が動いて流れているかように、ラインにこだわった作品は高い評価を得た。
第19回目となる今大会では、各大陸の予選を勝ち抜いた全18カ国が、大会総合テーマ「National Heritage(国家遺産)」に沿って競い合ったとのこと。日本は、強豪国のフランスやマレーシアを抑えて優勝し、前回2023年大会に続く2連覇を達成した。
日本代表チームを紹介
日本代表チームの一員・宮﨑龍氏は、名古屋「ブライド・トゥー・ビー」のシェフ・パティシエ。様々な飲食店で経験を積んだ後、30歳を過ぎてパティシエの道に進んだ。
これまでに、ジャパンケーキショー東京や氷彫刻大会での受賞歴を持っている宮﨑氏。予選出場回数は過去最多の8回に及び、16年以上の挑戦を続けている。
強い意志を持ち続け、2025年大会で日本代表の座を勝ち取り、今大会に日本代表として最年長の53歳として挑んだ。
宮﨑龍氏のほか、日本代表チームとして参加したのは、三重「アクアイグニス コンフィチュール アッシュ」の籏雅典氏と、京都「美十」の的場勇志氏。日本代表監督は、名古屋「パティスリー カルチェ・ラタン」の冨田大介氏が務めた。
高い技術力と表現力を持つ、日本のパティシエたちの今後の活躍に注目だ!
クープ・デュ・モンド・ドゥ・ラ・パティスリー:https://www.cdmp-japan.jp
(佐藤ゆり)