「イベントレポ」映画『ケナは韓国が嫌いで』 「第二のホン・サンス」「韓国の是枝裕和」と称される チェン・ゴンジェ監督 公開記念舞台挨拶オフィシャルレポート

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【韓国をむしろ好きになるために作った映画】 コ・アソンが出演してくれてなかったら、、、

ロケ地が変わっていた!?
「第二のホン・サンス」「韓国の是枝裕和」と称される チェン・ゴンジェ監督

公開記念舞台挨拶オフィシャルレポート

現代の韓国社会を舞台に、生まれ育った場所で生きづらさを感じる女性が人生を模索する姿を描いた映画『ケナは韓国が嫌いで』。
3月7日に迎えた本作の公開を記念して、チャン・ゴンジェ監督が来日し、舞台挨拶に登壇致しました。

【映画『ケナは韓国が嫌いで』公開記念舞台挨拶】
日程:3月7日(金)上映後舞台挨拶
会場:ヒューマントラストシネマ有楽町(千代田区有楽町 2-7-1 有楽町イトシア・イトシアプラザ 4F)
登壇者:チャン・ゴンジェ監督
MC:奥浜レイラ


3月7日、ヒューマントラストシネマ有楽町にて、映画『ケナは韓国が嫌いで』公開初日舞台挨拶が行われ、チャン・ゴンジェ監督が登壇。日本の観客の前で、本作に込めた想いを語った。
上映後、大きな拍手に迎えられ登場したチャン・ゴンジェ監督。当日、韓国から来日したばかりという監督は、日本での公開について「映画のタイトルは『ケナは韓国が嫌いで』ですが、私は、韓国が嫌いで日本に来たわけではありません。観客の皆さんも韓国が嫌いでこの映画を見に来たわけではないと思います。この映画を見たら色々と話し合いたいことがたくさん出てくると思うので、今日はそういった話を皆さんとできればと思います」と語り、MCから「どちらかというと韓国や韓国カルチャーがお好きな方が見にきていらっしゃると思いますよ」と言われると、会場には笑いが起こり、和やかな雰囲気で舞台挨拶がスタートした。
「82年生まれ、キム・ジヨン」に続くベストセラー小説「韓国が嫌いで」を原作にした本作は、現代の韓国社会を舞台に、生まれ育った場所で生きづらさを抱える主人公のケナが、仕事や家族、恋人、故郷を手放し、新たな一歩を踏み出す物語。2015年に原作を読んで映画化を熱望し、9年の歳月をかけて完成させたという監督は、「その当時、私自身もとても仕事が忙しくて、ケナのように韓国での生活に激しい疲れを感じることがありました。この映画を作ることで、自分も次の段階に進めるんじゃないかという気持ちがしました」と振り返った。続けて、2014年のセウォル号沈没事故や、当時の若者の間で流行していた自国を揶揄するスラング「ヘル朝鮮」に触れ、原作が出版された当時の韓国社会の状況を説明。「韓国をむしろ好きになるために作った映画です」と語った。

主人公のケナを演じるのは、『グエムル -漢江の怪物-』(06年)で天才子役としてブレイク以降、第一線で活躍するコ・アソン。彼女の起用については、監督は「自分が起用したというより、コ・アソンさんが本作を選んでくださったということです。コ・アソンさんが出てくれなかったら、ニュージーランドでの撮影は難しくて、福岡や済州島など韓国の近くで撮ったんじゃないかと思います」と冗談めかしながら語り始めると、「コ・アソンさんはシナリオを受け取ってから1週間ほどで出演を決めてくれました。プロデューサーのような観点で作品を理解してくれました」と彼女への信頼を明かした。

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