K-POPバーチャルアイドル・PLAVE(プレイブ)がついに日本上陸を果たした。YEJUN(イェジュン)、NOAH(ノア)、BAMBY(バンビ)、EUNHO(ウノ)、HAMIN(ハミン)からなるこの5人組は、2023年3月に本国デビュー。“バーチャルアイドル”という話題性だけでなく、自ら作詞、作曲、振り付けを手掛ける実力派としても知られており、そのハイクオリティなサウンドと親しみやすいビジュアルが国境を越えて愛されている。
2025年2月に発表した3rd Mini Album ’Caligo Pt.1’がオリコンのデイリーランキングやBillboard JAPANの週間アルバムセールスチャート“Top Albums Sales”でトップに輝くなど、日本でもすでに人気沸騰中の彼らは、6月16日に待望のJP 1ST SINGLE「かくれんぼ」をリリース。翌日に東京・豊洲PITで開かれた日本デビューショーケースでは、きらびやかなステージングと爽やかなトークで、会場を埋め尽くしたファンたちを魅了した。
抽選で選ばれた約2000人のPLLI(プリ/公式ファンネーム)たちが見守る中、定刻通りにイベントはスタート。爆発音とともに出現したポータルから車に乗ったメンバーたちが現れると、客席のあちこちから歓声がわき上がる。間髪を入れずに始まったのは、「Chroma Drift - Japanese Ver.」。日本で生まれたシティポップを彼らならではの感性でコーティングしたサウンドは、懐かしさを感じさせながらも新鮮に響く。
5人の登場に客席の興奮が冷めやらぬ中、お笑いコンビのトレンディエンジェル(たかし、斎藤司)の進行でメンバーが次々と挨拶。なかでもリーダーでメインボーカルを務めるYEJUNが「日本でショーケースを開けるなんて夢のようで、本当に嬉しいです!」と熱く語ると、瞬時にして会場が温かいムードに包まれたのが印象的だった。
PLAVEの世界観はとてもユニークで類を見ない。キャラクターたちが暮らす世界「カエルム」と「テラ(地球)」の間の神秘的な空間「アステルム」で、テラのファンとコミュニケーションするというもので、これにはトレンディエンジェルも興味津々。「ポータルは使いたいときにいつでも使えるんですか?」(斎藤)と尋ねると、NOAHが実際にポータルを開いて“ファンのみなさんの愛”を取りにアステルムへ。すると今度はYEJUNがほっぺたを膨らませて水滴を出したり、EUNHOが手や目から炎を出したりと、アステルム人特有の能力をアピール。従来のK-POPアーティストのイメージを覆すコメントとアクションの数々に魅了された人は多かっただろう。
トークタイムを終えると、再びパフォーマンスが始まった。次の曲は「RIZZ - Japanese Ver.」。ポップなカラーが映える華やかな舞台にブラックスーツを着て登場した彼らは、カジュアルなヒップホップのリズムに乗りながら、「あなた」の魅力に陥っていることを甘くささやく。先ほどのコミカルなやりとりとは一転してクールかつスタイリッシュに迫る様子を見ると、このグループのポテンシャルの高さを思い知る。
ファンやメディアからのいくつかの質問に気さくに応じた後は、日本活動の始まりを祝って、それぞれがお気に入りのポップスのワンフレーズを披露。YEJUNは藤井風の「きらり」、BAMBYはtuki.の「晩餐歌」、HAMINはVaundyの「不可幸力」を歌い、続いてEUNHOが「Wait for you」、NOAHが「The 6th Summer」と、PLAVEのオリジナルソングの一部を歌うと、会場は大きな盛り上がりを見せた。
さらに公式キャラクター・ムメミム(MMMM)を紹介し、客席のファンとともに記念撮影やジャンケンをすると、楽しかったひとときもいよいよ終わりに。ようやく緊張がほぐれたのか、それぞれがリラックスしながら本音を口にした。
「PLAVEをこんなにも温かく迎えてくださって、心から感謝しています」(YEJUN)
「今日は一生忘れられない日になりそうです。またお会いしましょう!」(NOAH)
「これからも僕たちと一緒にたくさんの思い出を作っていきましょう! 約束だよ!」(BAMBY)
「日本でステージができて、本当に楽しかったです」(EUNHO)
「みなさんのそばで元気や勇気を届けられるPLAVEでいられるようにがんばります!」(HAMIN)
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