【合同インタビュー】小芝風花、韓国の大ヒットウェブ小説原作ドラマ「私の夫と結婚して」で挑む“もう一度の人生”

ドラマ

韓国の大ヒットウェブ小説を原作に、日韓共同プロジェクトとして映像化された「私の夫と結婚して」。物語は、愛する人と親友に裏切られ命を落とした主人公・神戸美紗が、10年前にタイムリープし、人生をやり直す…という衝撃的な復讐ラブロマンスだ。主演を務めるのは小芝風花。これまで明るく芯のある女性像を数多く演じてきた彼女が、本作では“怒り”と“哀しみ”を内包した難役に挑む。そんな彼女に、本作への思いや撮影現場での様子、役作りの葛藤などを聞いた。

韓国版ドラマも大ヒットしている中でのキャスティング。「プレッシャーも大きかったのでは?」と問うと、小芝はこう語った。

「出演が決まってから韓国版のドラマを拝見しました。女性同士の激しい戦いがやっぱり面白いなと思いました。日本オリジナル版の台本には日本独自の要素も加えられていて、同じ“戦い”でも表現が違うんです。髪の毛を引っ張り合ったりすることはなくて(笑)」。

演じる神戸美紗は、穏やかで控えめな女性。しかし第二の人生を手にしたことで、その奥に秘めていた強い憤りと執念深さが表に現れる。小芝自身も、漫画原作やリメイクには「元からのファンの方がいらっしゃる」と語り、「今回は特に人気作なので、賛否も分かれるだろうなとドキドキしながら参加しました」と、作品にかける覚悟をにじませた

物語では、美紗が“人生を2度生きる”という構造がある。その演じ分けは当然ながら難しい。

「“同じ人間”としての一貫性は持たせたいと思いました。でも、性格も生き方も大きく変わっていくので、そのバランスが難しかったです。特に撮り順がバラバラだったこともあり、感情の流れや成長の段階を組み立てるのに苦労しました」。

復讐に燃える2回目の人生。強くなりすぎると違和感が出てしまうため、監督と「これ強すぎませんか?」と細かく話し合いながら、微妙な温度調整を繰り返したという。

 

もし1回目の人生の美紗に何か言うとしたら? という問いには、こんな共感に満ちた言葉が返ってきた。

「でもわかるんですよね。10代や20代前半の頃って、やっぱり周囲の目が気になるんですよね。空気を読み過ぎることが習慣づいていたので、周囲の空気を保つために自分を抑えて笑顔でいることが癖になっていたんだろうなと思います」。

韓国スタッフとの現場は、通常の日本のドラマ撮影とかなり勝手が違ったという。

「撮り順がバラバラだったのと、リテイクになったシーンもあって…。日本ではそこまでないんです。主要なシーンがクランクアップ間近まで撮れていないというのは珍しいです」。

病気の演技のために体重を調整しようとしたが、予定通り進まず断念せざるを得なかったことも。

しかし、現場の雰囲気は良好だった。

「今回の現場は大変なことが多かったんですけど、共演者の皆さんと話せる環境だったので、楽しく撮影できました」。

麗奈役の白石聖とのシーンでは互いに相談しながら作り上げ、佐藤健演じる亘とは繊細な関係性の変化を丁寧に積み上げた。

(2ページに続く)

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