些細な日常のエピソードで週末の夕方に快適さを与えてきたイ・ジョンソクが、「瑞草洞<ソチョドン>」で共感のドラマの新しいチャプターを残した。
10日にtvN土日ドラマ「瑞草洞<ソチョドン>」が12部を最後に終了した。イ・ジョンソクは、今日1日を一緒に生きる仲間であり、友人、そして恋人の顔をしたアン・ジュヒョンとして日常ドラマもうまく演じる“ドラマの達人”の真価を披露した。
イ・ジョンソクは、現代社会を生きている会社員の現実的な姿で視聴者にアプローチした。法務法人に属する会社員として黙々と与えられた仕事をこなし、日々を生きるイ・ジョンソクのアン・ジュヒョンは、ひとりの会社員の姿と似ていた。積み重ねていく経験の中で得た悟りは、アン・ジュヒョン(イ・ジョンソク)を誰よりも理性的な会社員にしてしまった。しかし、経験は重なるもので、新しい出会いと関係が続くほどジュヒョンにも変化が起きた。イ・ジョンソクはそんなアン・ジュヒョンの成長を現実的に描き出して視聴者をアン・ジュヒョンに投影させた。
イ・ジョンソクの専門職のキャラクターの魅力も共に輝いた。鋭い洞察力と巧みさを装備した9年目のアソシエイト弁護士のアン・ジュヒョンに完ぺきに同化したイ・ジョンソクは、衣装からジェスチャー、口調までキャラクターのプロフェッショナルな面を詳細に生かして視聴者をドラマに引き込んだ。冷徹な視線で事件と依頼人を見つめ、客観的姿勢で揺らがずに法廷で弁論するアン・ジュヒョンの職業者としての確固たる態度や、初心を再び思い出して依頼人の真心を覗きこみ、慣れてしまった不便さを脱して自分が正しいと信じる方向に向かって進む弁護士アン・ジュヒョンの決断まで。
こうしたアン・ジュヒョンの成長の中での結末も完ぺきだった。心に積もり積もった不快感を悟るだけでなく、心からの謝罪でアン・ジュヒョンの真心を見せ、他人の善意を受け継いでより大きな善意を施した。彼が本当にしたいこと、しようとすることを自ら選べる代表的な弁護士となったアン・ジュヒョンの今後が輝いて見える結末だった。そして、イ・ジョンソクはこれまで披露した作品でもそうだったように、人物の残りの路程を想像させる集中力と余韻を残した。「瑞草洞<ソチョドン>」でイ・ジョンソクが生かしたアン・ジュヒョンなので、以前の物語を振り返り、今後の人生を想像させてくれる。キャラクターに鮮やかな息吹を吹き込むイ・ジョンソクの密度のある熱演が視聴者を劇中で一緒に息づかせ、キャラクターを周囲の人のようにとどまらせることによって終わっても終わらないアン・ジュヒョンの明日に対して無限の応援を引き出した。
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