【大分県】スポットワークを推進する、別府市公式プラットフォーム「べっぷマッチボックス」開設

大分県別府市が、「別府市就労機会促進事業委託業務」として、別府市公式スポットワークプラットフォーム「べっぷマッチボックス」を開設。8月1日(金)よりサービスを開始した。

同事業の運営は別府市が行い、Matchbox Technologiesがプラットフォームの構築および管理保守・運用支援等を行う。

人手不足という深刻な課題に直面している別府市
課題解決に向け「べっぷマッチボックス」を推進
別府市公式のスポットワークサービス
無料で簡単に求人を掲載
長期雇用につながる仕組みも利用可能
約15事業所・150件以上の求人を掲載予定

人手不足という深刻な課題に直面している別府市

別府市では、人口減少と高齢化による、観光業をはじめとする多くの主要産業での深刻な人手不足という課題に直面。2025年時点の市の総人口は約11万1千人で、そのうち65歳以上の高齢者が全体の約3分の1を占め(※)、生産年齢人口は年々減少傾向にあるという。

とりわけ、観光業やサービス業では、コロナ禍後に客足が回復したにもかかわらず働き手が戻らず、ホテル業界においては部屋の稼働率を抑えざるを得ない事例や、バス・タクシーなどの交通業界での運転手不足などが顕著となっているのだそう。長期的な人口増加に向けた戦略として、学生や子育て世代など若者の市外流出抑制のため、魅力的な就業機会や雇用の量の確保による安定した経済基盤の構築も課題だ。

課題解決に向け「べっぷマッチボックス」を推進

このような状況を踏まえ、子育てや介護で長時間勤務が難しい層、定年退職後のシニア、学生、移住者といった様々な人材が柔軟に働ける環境を整備し、潜在的な労働力を地域で活かすしくみづくりが求められているとのこと。

これらの課題解決に向け、別府市は、市内外の多様な人材と地元企業をつなぐ新たな就労機会促進事業として、デジタル技術を活用した「べっぷマッチボックス」を推進し、体験就労や短時間勤務といった従来の雇用形態にとらわれない多様な働き方を提供することで、ライフスタイルや事情に合わせて働きたい求職者に対し、地域で活躍できる新しい場を広げていくとしている。

別府市公式のスポットワークサービス

「べっぷマッチボックス」は、別府市公式のスポットワークサービス。求職者はスマートフォンなどから手軽に求人を検索し、簡単に応募することができる。

自身の都合や希望に合わせ、1日・数時間単位での柔軟な就労が可能なため、子育て中の女性、学生、シニア層など、幅広い層の求職者がそれぞれのライフスタイルに合わせて活躍できるのがポイント。市が運営しているので信頼性が高く、休業手当の自動支払いといった労働者保護の仕組みやトラブル時のサポート体制等も整備されており、安心して利用できるのが嬉しい。

無料で簡単に求人を掲載

また、市内の事業者は、無料で簡単に単発求人や体験就業求人を掲載することができるのも特徴。繁忙期の一時的な需要に対応できるほか、短時間勤務をきっかけに繰り返し働いてくれる働き手を増やしていくことで、慢性的な人手不足の解消にもつなげていくことが可能だ。

地元企業が柔軟な就労機会を提供することで多くの働き手が集まり、働き手が集まることで企業がさらに多くの求人を出すことができるという好循環を創り出し、労働力の確保と地域住民の所得向上を実現することで、持続的な地域経済の発展を目指すという。

長期雇用につながる仕組みも利用可能

さらに「べっぷマッチボックス」では、単発求人の掲載だけでなく、長期雇用につながる仕組み「セルフソーシング機能」も利用可能。セルフソーシングとは、企業が自社独自の人材データベースを構築し、過去の就業経験者や登録制アルバイト、アルムナイ(OB・OG)、現役従業員などをデータベースに登録、必要な時に自社の人材データベース内の信頼できる人材に向け、単発での求人を募集することができる仕組みで、これにより、信頼できる人材やスキルを持った人材の確保が可能となり、同じ人材にリピート勤務を促すことで、単発だけでなく継続的な雇用につなげていくことができる。