佐賀県伊万里市のどら焼き店「小嶋や」は、地域農業を応援する新商品「焼き芋あんどら焼き」を9月5日(金)より販売開始した。
若手農家とどら焼き店のコラボ
農業の担い手不足が深刻化する中、佐賀県でも基幹的農業従事者は70歳前後に達し、過去10年で約35%減少。そんな課題に立ち向かう若手農家と、地元菓子店がタッグを組んだのが「焼き芋あんどら焼き」だ。
これまでも地元農家を応援する新商品開発に取り組んできた「小嶋や」に、地元の「道の駅 伊万里ふるさと村」の駅長が「サツマイモを作り始めた若い子がいるから、一度食べてみて」と紹介されたことが、今回の開発のきっかけとなった。
「焼き芋あんどら焼き」に使用されるさつまいも「紅はるか」は、28歳の農業者・立石瑛人さんが栽培したものだ。
彼は、曽祖父が伊万里できゅうりを初めて栽培した農家の4代目。稲作も行ってきたが、減反政策の影響で休耕地が増え、地域で離農が進む様子を目の当たりにしてきた。
東京農業大学を卒業後、「地元に戻るからには農業経営の全権を任せてほしい」と語り、熱い覚悟で就農。現在は休耕田の再生に取り組み、荒れた農地を「紅はるか」の畑へとよみがえらせ、地域資源を未来につなげている。
立石さんは「農業は未来をつなぐ仕事。地域と共に、自分のような若手が挑戦できる環境を広げたい。紅はるかを通してその志を貫きたい」と情熱を語っている。
焼き芋あんどら焼きのこだわり
「焼き芋あんどら焼き」には、加熱すると高い糖度を保ち、ねっとりとした肉質・食感になる「紅はるか」を使用。収穫後に貯蔵施設で熟成させた紅はるかの強みを最大限に引き出すため、焼き物の里・佐賀ならではの独自の「セラミック焼成」が採用された。
多孔質セラミックによる遠赤外線効果で芯までじっくり焼き上げることで、蜜が滴るような甘さを実現。その糖度は驚きの40度を超えるという。
さつまいもを裏ごしした滑らかな口どけのあんは「小嶋や」が培ってきた製餡技術によって、焼き芋の香り高さも加わり、五感を魅了する仕上がりとなっている。
香料、着色料、保存料不使用で、自然の甘さと農業の想いがぎゅっと詰まった無添加どら焼きが誕生した。
「道の駅 伊万里ふるさと村」の立石善之駅長は「『農業で未来へ挑戦する若者』と『食で未来を支える職人』が出会い、想いを練り合わせ完成させた一品です。新しい伊万里の風土(その地域に住む人々の生活や文化、価値観)を感じて下さい」とコメントしている。
また、セラミックスの研究開発を行ってきた久保田稔製陶所・久保田剛代表取締役は、「(前略)小嶋や様の熟練技術とセラミックスの融合により、美味しく無添加の新しい商品を完成されましたことを嬉しく思います。多くの皆様に味わって頂けると幸いです」と語る。
商品の詳細
「小嶋や謹製 どら焼 焼き芋」の価格は368円(税込)。9月5日(金)より「小嶋や」の店舗、伊万里ふるさと村、そして「小嶋や」の公式オンラインショップで販売中だ。
オンラインショップでは全国発送も可能。どら焼きを通して「作り手の顔が見える農の挑戦」を全国へ発信していくとしている。
「小嶋や」とは
佐賀県伊万里市の和菓子店「小嶋や」は、素材の持ち味と手作りの温かさにこだわる和菓子屋だ。
看板商品は、ふっくら厚みのある生地と自家製餡が特長のどら焼き。1日1,000個を完売するほどの人気を誇り、佐賀県S-1アワード推奨みやげ品に2024年・2025年の2年連続で選出された。
どら焼き以外にも、伊万里産の素材を活かした洋菓子やドレッシングなど幅広く展開している。
若手農家の情熱と熟練職人の技術が融合した「焼き芋あんどら焼き」を味わいながら、至福のティータイムを過ごしてみては。
■小嶋や
住所:佐賀県伊万里市山代町楠久549-2
営業時間:9:00~17:00
公式サイト:https://imari-kojimaya.shop-pro.jp
公式Instagram:https://www.instagram.com/kojimaya3
(丸本チャ子)
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