北近畿広域観光連盟は、日本観光振興協会、鉱石の道推進協議会と協力し、兵庫県養父市・朝来市にまたがる日本遺産「鉱石の道」のストーリーを、テーマ別に体感できる新たなモデルルートを策定した。
兵庫県養父市・朝来市に跨る「鉱石の道」
「播但貫く、銀の馬車道 鉱石の道 ~資源大国日本の記憶をたどる73kmの轍~」は、平成29年4月に日本遺産として認定された。このうち、養父市・朝来市にまたがり、生野から分水嶺を越え北へ24kmとつづく「鉱石の道」は、構成文化財が広域に点在することや周遊のための二次交通不足、「鉱石の道」のストーリーを訴求できていないといった課題があった。
そこで日本観光振興協会は当該地域で「日本遺産体験周遊ツーリズム事業」に取り組み、日本遺産のストーリーに沿って効率よく文化財を周遊できる仕組みを構築した。
「鉱石の道」の周遊ツーリズムサイトを開設
北近畿広域観光連盟ポータルサイト「まるごと北近畿」内の特設サイトにて、「鉱石の道」に関する日本遺産の構成文化財や新たに作成したモデルルートなどの情報を掲載した。
日本初の官営鉱山となった生野鉱山、神子畑鉱山、明延鉱山、中瀬鉱山の兵庫県但馬南部地域の位置関係「鉱物~鉱石~金属」となるまでの鉱山都市の果たしてきた役割や暮らしを「周遊ツーリズムマップ」とともに案内している。
6つのテーマでモデルルートを設定
各鉱山の歴史や文化、そこで暮らした人々の暮らしからなるストーリーを体感しながら周遊できるモデルルートを6つのテーマを設定して掲載している。
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明延鉱山 探検坑道
「まるごと体験『鉱石の道』」は、明延鉱山から
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神子畑選鉱場跡
神子畑選鉱場跡、そして生野鉱山町と、鉱物が鉱石・金属になるまでのストーリーを辿る2日間コース。
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中瀬金山 金山関所
「幕府直轄 金・銀鉱山町を歩く」は、江戸幕府の直轄鉱山であり、鉱石を砕くのに使われた石臼が点在する養父市の中瀬金山と
朝来市の生野銀山の町並みを巡るルート。
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一円電車(神子畑選鉱場跡)
「鉱石運搬を支えた『鉄道軌跡』を訪ねる」は、明延鉱山と神子畑選鉱場の約6kmを結んだ鉱山専用の鉄道「明神電車」や、
生野鉱山から生野駅までを結んだトロッコ軌道跡を訪ねるルート。
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史跡生野銀山
「エコ旅!フランス人技師の面影巡り」は、明治維新の近代化政策によりやってきたフランス人技師ゆかりの鉱山遺産を、電動付き自転車で巡るルート。
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ムーセ旧居
締めは「コァニェ・ティー(生野紅茶)」で疲れを癒す。
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明延鉱山 探検坑道
「日本遺産で避暑を体験」は、年間平均温度が11〜13度の坑道で避暑を体験し、
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史跡生野銀山
口銀谷の鉱山町の水の仕組みも垣間見る、「明延鉱山」と「生野鉱山」エリアを巡るルート。
「『鉱石』と共に『人の暮らし』の跡を辿る」は、現存する日本最古の全鋳鉄橋である「神子畑鋳鉄橋」や、
めがね橋の愛称で呼ばれている「羽渕鋳鉄橋」で、「鉱石の道」のストーリーを辿るツアー。
また、「おすすめスポット」では、鉱石の道関連スポッ/観光スポット/グルメ/お土産/宿泊/明延鉱山/神子畑鉱山/生野鉱山/中瀬鉱山の9テーマに分けて、各鉱山のみどころを簡単に検索でき、閲覧することができる。
さらに、関連団体との連携により「周遊に役立つ情報」や「イベント情報」を定期的に更新、「鉱石の道」エリアへのアクセスについて「鉄道」「マイカー」での移動に役立つマップを掲載している。
アプリにモデルルートとクーポンを掲載
JR西日本が運営するアプリ「tabiwa by WESTER」に、鉱石の道のモデルルートを掲載。紹介先の施設で受けられるさまざまな特典クーポンも入手できるので利用してみよう。クーポンなどの詳細は「鉱石の道」公式サイトにてチェックしてみて。
「鉱石の道」を辿る旅のモデルルートで、鉱山都市の果たしてきた役割や暮らしのストーリーを体験しながら周遊してみては。
鉱石の道 特設サイト:https://kitakinki-kosekinomichi.uh-oh.jp/koseki-michi
tabiwa by WESTERアプリ:https://app.tabi-wester.westjr.co.jp/tabiwaTravelTab?region_id=10
(山本えり)