土佐あかうしを使用した佐竹製麺のやきそば専門店「くぼかわ食堂」が、高岡郡四万十町にて1月23日(木)にオープンした。
地域おこし協力隊から飲食事業への挑戦
「くぼかわ食堂」代表の篠田雄生氏は、15年以上にわたり大手外食チェーンで経験を積んだ飲食業界のプロフェッショナルだ。
「地方の魅力を食で伝えたい」という思いを胸に、2021年に地域おこし協力隊として高知県四万十町へ移住。豊かな自然や地元食材、子育て環境の充実ぶりに惹かれ、この地で地域に根ざした事業を展開することを決意した。
初店舗「青いしろくま」の成功
2022年7月、道の駅あぐり窪川に「青いしろくま」をオープン。この店舗では地元産の香り米を使ったおにぎりと厳選したコーヒーを提供している。
香り高くつややかな米のおにぎりは地元住民や観光客からも好評で、オープン翌月には黒字化を達成。その後も安定した経営が続いている。
第2店舗「くぼかわ食堂」の挑戦
地域おこし協力隊で築いた人脈や経験を活かし、この度、2店舗となる「くぼかわ食堂」を開店。
「くぼかわ食堂」は高知初の生麺やきそば専門店で、もちもちツルツルとした独特の麺の食感が特徴だ。地元の食材を活用し、新しい食文化の創造に取り組んでいる。
地域食材へのこだわり
「くぼかわ食堂」の名物メニュー「牛すじコンやきそば」には、高知県産の土佐あかうしの牛すじが使われている。この牛すじは臭みが少なく旨味が豊富なことが特徴だ。
圧力鍋を活用した独自の調理法により、短時間で最大限の旨味を引き出すことに成功。オリジナルの調味料と組み合わせることで、これまでにない味わいを実現した。
老舗製麺所・佐竹製麺と共同開発した特注生麺
麺は、創業70年の老舗製麺所・佐竹製麺との共同開発によって誕生した特注生麺を使用。
高知の食文化を支える佐竹製麺の佐竹茂男社長と意気投合し、添加物を極力使用しない製法へのこだわりに共感したことで、やきそば専用の特注生麺の開発をスタートさせた。
試行錯誤の末、完成した特注生麺は、土佐あかうしの旨味を引き立てる理想的な仕上がりとなっている。
店舗の魅力を引き立てるメニュー紹介
「くぼかわ食堂」では、地元食材を活かした多彩なメニューを用意しており、看板メニューである「牛すじコンやきそば」850円(税込)は、土佐あかうしの旨味が凝縮した特製牛すじと、佐竹製麺特注の生麺が織りなす一品だ。
ほかにも、ふわとろ卵と特製ソースの絶妙な組み合わせが楽しめる「特製オムそば」950円(税込)や、香ばしい豚カルビと秘伝のソースが絡む味わい深い「豚カルビやきそばソース」700円(税込)、にんにくの風味と塩味が食欲をそそる「旨塩ニンニクやきそば」750円(税込)、地元産仁井田米と特注麺の贅沢な組み合わせを堪能できる「香り米そばめし」750円(税込)を取り揃えている。
トッピングも充実しており、目玉焼き(+100円)、麺ダブル(+100円)、牛すじコンダブル(+100円)など、自分好みのアレンジが可能。地元食材を最大限に活かしたメニュー構成が「くぼかわ食堂」の大きな魅力となっている。
店舗運営と人材育成
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青いしろくまの各種おにぎり
篠田氏は、大手外食チェーンで培った経験を活かし、効率的なオペレーションシステムや品質管理体制を構築。また、従業員が主体的に参加できる店舗運営を目指しており、スタッフ同士の相互研修やイベント時の合同出店なども実施している。
「青いしろくま」と「くぼかわ食堂」の連携による相乗効果も狙い、観光客向けサービスの向上にも取り組んでいる。
地域活性化への貢献
さらに、地元高校生や主婦層を中心に雇用を創出しており、現在両店舗で6人が活躍中。
高知県や四万十町の豊かな食材を活かした商品開発にも力を入れ、地域の魅力を全国へ発信している。「青いしろくま」での成功実績を基に、「くぼかわ食堂」でも地域に根差した運営を目指している。
篠田雄生氏の思い
篠田氏は四万十町について「自然豊かで素晴らしい食材があり、人々も温かい」と語る。この地で事業を展開できることを誇りに思いながら、地域住民とともに新しい食文化の創造に挑戦している。
佐竹製麺との共同開発した名物「「牛すじコンやきそば」を味わえる「くぼかわ食堂」をチェックしてみて。
■くぼかわ食堂
住所:高知県高岡郡四万十町本町7-1
営業時間:11:00〜16:00
公式HP:https://kubokawa-syokudou-jqm36pt.gamma.site
公式Instagram:https://www.instagram.com/kubokawa.syokudou/
(丸本チャ子)