日本の蚕糸業の未来を考える「JSS蚕糸の日2025~国産蚕糸・絹の価値とは~」開催

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日本の蚕糸業を100年後の未来に繋ぐことを目的とする日本サステナブルシルク協会(JSS)では、「JSS蚕糸の日2025~国産蚕糸・絹の価値とは~」を3月4日(火)に京都市国際交流会館とオンラインにて開催する。

参加対象者は絹関係者と一般の人で、定員は会場132名(先着順)、オンライン500名。

参加費は会場2,500円で、懇親会に参加の場合は別途2,500円が必要。オンラインは無料。参加費は会場費、運営費に使われる。

数年以内になくなるといわれている国産繭を使った生糸

最盛期に220万戸あった繭を作る養蚕農家は、現在146戸になった。日本で生まれた繭を用い、日本で完成された生糸の生産量は1990年で5,622トンあったが、2023年には9トンに減少している。また国内で使われる生糸におけるシェアは、1990年には33.83%であったが、2023年時点で0.15%にまで押されている。このままでは数年以内になくなるといわれており、危機的状況だ。

同社は、国内においても海外の絹や海外産の繭を用いた絹が多く使われている現状において、「日本で生まれた繭を用い、日本で完成された絹」の活路のひとつは、その魅力を活かすことのできる個性あるものづくりだと考えているという。

日本の蚕糸業を100年後の未来に繋ぐイベント

「JSS蚕糸の日2025~国産蚕糸・絹の価値とは~」では、産業の現状や、国産の繭を使用した絹の特徴のプレゼンテーション、特徴を活かしたものづくりの事例の紹介、また全員参加のディスカッションを通して、100年後の未来に繋ぐための具体的な行動案を出していく。

桑や養蚕農家から糸づくり、製品づくりに関わる作り手、消費者まで誰でも参加できる。また、会場参加をメインとしているが、オンライン参加の人もZoomにてディスカッションに参加できる。

プログラムスケジュールと内容

当日のプログラムは次の通り。

13:15~13:45のオープニングには、日本サステナブルシルク協会の芦澤洋平氏が登壇。

13:45~14:05には、同協会の鈴木咲絵氏によるプレゼン「国産繭を使用した絹の魅力と未来」が行われる。絹の一般的な特徴、性質と国産繭を使用した絹の特徴について語る。

14:15~14:40には「国産繭を使用した絹の魅力を活かすものづくり1」。14:40~15:00には「国産繭を使用した絹の魅力を活かすものづくり2~綾の手紬染織工房~」を実施。登壇者は同協会の二上拓真氏で、内容は綾の手紬染織工房のものづくり、伝統で新しいものづくりをする中で感じることとなっている。

15:15~17:00のワークショップ「国産繭を使用した絹の未来を切りひらく」では、課題ごとにグループに分かれ具体的な行動案を考える。

そして17:10~17:30にクロージング、18:00~19:30にワークで出た具体的なプランを実現する仲間と繋がるための懇親会を開催する。

申込は下記の詳細ページより受付中。「JSS蚕糸の日2025~国産蚕糸・絹の価値とは~」に参加して、国産繭を使用した絹を100年後の未来に繋ぐための具体的な行動案を考えてみては。

■JSS蚕糸の日2025~国産蚕糸・絹の価値とは~
開催日時:3月4日(火)13:15〜17:30(12:30開場)、懇親会18:00~19:30
開催場所:京都市国際交流会館 イベントホール
住所:京都府京都市左京区粟田口鳥居町2-1
詳細:https://www.silkworkers.net/blank/jsssanshinohi2025-kokusansanshi-kinunokachitowa

(佐藤 ひより)

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