
開園予定地
全国規模でコールドチェーンを展開する青果の総合流通企業・ファーマインドは、高品質な青果を効率的かつ持続的に生産できる農業モデルを構築し、国内農業の活性化を図ることで、食料自給率の向上を目指している。
これを受け、2024年4月に「ファーマインド大分農園(以下、大分農園)」を設立し、国東市で和ナシ生産に本格参入。2026年4月より事業を開始し、2033年2月には栽培面積を18ヘクタールへと拡大する計画だ。
これは、大分県が進める大規模園芸団地を計画的に整備するための「園芸団地化プラン」に基づく参入となっている。
大分県庁にて、国東市との参入協定締結式を開催

(写真左より)ファーマインド大分農園社長・吉岡龍一氏/ファーマインド会長兼社長・堀内達生氏/佐藤樹一郎大分県知事/松井督治国東市長
大分県庁にて3月13日(木)に開かれた、国東市との参入協定締結式には、ファーマインド会長兼社長の堀内達生氏と、大分農園代表の吉岡龍一氏が出席。佐藤樹一郎大分県知事と松井督治国東市長に向けて、ファーマインドの果樹生産拡大の取り組みと県農業のさらなる発展について語った。
国産果実は優良品種の開発などにより需要が高まり、価格は上昇傾向にあるものの、定植から収穫までに年数がかかるため新規参入が少なく、農家の高齢化などにより国内の栽培面積は年々減少しているそう。
このような環境を打破し需給バランスを取るべく、国内果樹の生産事業を拡大しており、大分県ではナシの「幸水」「豊水」など人気品種を大規模に栽培し、青果の安定供給を目指している。
効率的な栽培方法「ジョイントV字樹形」を採用
また、すでに普及している栽培法である「ジョイント栽培」で平棚上にあった主枝を0.7~0.8mの高さまで下げ、側枝を斜立させた、効率的な栽培方法「ジョイントV字樹形」を採用。早期多収を実現し、樹冠がV字型になったことでより作業姿勢が楽になり、機械の導入が容易になるという。
大分農園では、こうした省力化栽培を取り入れることで、年齢や性別を問わない農作業の環境整備を行い、次世代の農業モデルを構築し、県内の多様な雇用にもつなげていきたいと考えている。
大分農園は、ファーマインド茨城農園に次ぎ、ファーマインドグループのナシ栽培の2拠点目。大規模な農園で品種リレー、産地リレーを行うことで、ナシの安定供給を実現していく。
地元のJAや県内生産者に貢献
さらに大分農園は、全国規模のコールドチェーンと情報ネットワークを核とした青果の総合流通プラットフォームを活用し、地元のJAや県内生産者に貢献したいと考えている。全国14カ所の青果センターを中心とした物流ネットワークを使い、県内で生産された青果物を鮮度と品質を保った状態で産地から消費地まで届けていく。
ファーマインドの物流網と組み合わせることで、小ロット輸送も可能となり物流の構築やコスト削減に繋がるのもポイント。さらには、資本・業務提携する全国農業協同組合連合会を始めとするJAグループとの連携も図り、今後、青果の総合流通プラットフォームを拡大していくという。
果樹生産の大規模化と効率化を目指し、日本最大級の和ナシ栽培の計画を進める、ファーマインドや大分農園の今後の活動に注目だ。
ファーマインド:https://www.farmind.co.jp/index.html
(佐藤ゆり)
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