東京・築地のひとり出版社と「月と文社(つきとふみしゃ)」は、フィンセント・ファン・ゴッホの「ものの見方」をテーマにした絵本「ゴッホとひまわり」を、4月10日(木)に発売した。
オランダの大人気漫画家が作成した絵本
「ゴッホとひまわり」2,200円(税込)は、オランダの漫画家であるバーバラ・ストック氏が2、019年にアムステルダムのファン・ゴッホ美術館の協力を得て作成した絵本。ゴッホ生誕の地であるオランダで人気を博した同書は、英語版も出版され、今回オランダ在住の翻訳者・川野夏実氏が日本語版の翻訳を手がけた。
バーバラ・ストック氏は、オランダでベストセラーとなっているグラフィックノベル(漫画)「Vincent(※)」の作者で、同書は初の絵本作品となる。
同書では、絵のテーマを探しに出かけるゴッホと一緒に散歩をしながら、ゴッホ流の「ものの見方」を知ることができる。
美男美女よりもユニークな顔立ちの人に惹かれたり、砂だらけの靴や木の根っこなど、皆が見過ごしがちなものに目を向けたりして「絵に描きたい」という気持ちを高めていく様子には、ゴッホの子どものような純粋さを感じ取れるだろう。
「自分だけのものの見方」を育む
物語では、最後にひまわり畑にたどり着くと、枯れて地面に落ちている花を拾って持ち帰り、あの有名なひまわりの絵が描かれる。ゴッホのひまわりの絵は、全部で7枚残されていいるが、よく見ると花瓶に入っているひまわりの大半は花びらが落ちて、しおれかけているのだ。ゴッホは、枯れかけているひまわりを「美しい」と感じて、その様子を生き生きと描いたことが伺える。
「もし みんなが かんぺきだったら せかいは つまらないものに なってしまいますね」
これは同書の中の1フレーズで、同書が伝える大切なメッセージとして、裏表紙にも記載されている。「みんながきれいだと思わないものでも、自分だけがきれいだと思うものがあれば、それを愛でていい」「人も、自然も、完璧でないからこそ面白い」。そんなメッセージが優しく伝わる同書を通して、「自分だけのものの見方」を育めるだろう。
ゴッホの大型展覧会が各地で開催
5月31日(土)~11月30日(日)にはポーラ美術館「ゴッホ・インパクト―生成する情熱」、9月12日(金)~12月21日(日)に東京都美術館「ゴッホ展 家族がつないだ画家の夢」、9月20日(土)~2026年2月1日(日)に神戸市立博物館「大ゴッホ展 夜のカフェテラス」から福島・東京へ巡回と、ゴッホの大型展覧会が各地で開催される。
ゴッホへの注目が高まる今、子どもから大人までがゴッホの魅力を味わえる同書は、書店、カフェ、美術館、図書館など、さまざまな場所に置いてほしくなるような一冊だ。
オランダの漫画家による絵本「ゴッホとひまわり」を、この機会にチェックしてみては。
取扱書店リスト詳細:https://tsukifumi.jp/20250410-2 ※随時更新
月と文社HP:https://tsukifumi.jp
※2018年に日本語版「ゴッホ 最後の3年」が花伝社より発売
(江崎貴子)
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