【京都府京都市】ハンコ文字がアートに!黄綬褒章受章の印章職人の個展「はんこ文字アートの世界」開催

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茶道の禅語「喫茶去」は、誰でも分け隔てなくおもてなしをする大切さを説くということ

大阪府大阪市の三田村印章店は、3回目となる個展「はんこ文字アートの世界」を、京都・三条河原町の「アートギャラリー北野」にて5月28日(水)~6月2日(月)に開催する。

印章製作技術の新たな方向性や可能性を提案

押印回数の減少に伴い、デジタル化という時代の大きな波により廃業する印章業者は後を絶たない。全日本印章業協会の資料によると、現時点での印章業者は、2000年を基準にすると77%も激減している。そんななか、三田村印章店は、印章文字デザインの魅力をもっと多くの人に知ってもらうため、様々な試みを手がけてきた。


2020年9月に禅語Tシャツの企画、


2023年5月に個展「はんこと大阪の文学」を大阪で開催、


2024年5月個展「はんこと禅語」を銀座で開催したほか、


2023年11月にクラウドファンディングの実施なども行い、多くの人から支援を受けてきた。

さらに、フェイスブックとインスタグラムで丁寧に日々の発信を続けていくことで、デジタル化の荒波を受けつつも、有遠方からや海外からも印章製作の注文を受けている。そして、徐々に文字デザインのみの注文も得るようになり、印章製作技術の新たな方向性や可能性を感じてきている。

印章の文字デザインの美を見せる個展


代表者の三田村熙菴(きあん)氏は、2014年に現代の名工、2017年に黄綬褒章を受章し、長年印章製作の技術継承のために尽力してきた。しかし、デジタル化という世界的なトレンドに伴う業界の衰退に立ち向かうことには限界がある。そこで、あまり公開されてこなかった印章の文字デザインの美を、世界の印章を必要としない人にも見てもらいたいとの思いから、京都にて個展「はんこ文字アートの世界」を開催する。

禅語や俳句、文学作品などを展示

「はんこ文字アートの世界」では、禅語、俳句、柳宗悦の心掲などの作品を35点以上と、文学作品「夫婦善哉」織田作之助作の一部をデザインしたパネルを展示する。


「無一物」が意味するのは、人は生まれる時も死ぬ時も何も持たない。本来執着するものは何もない。生きているだけで丸儲け。

「見テ 知リソ 知リテ ナ見ソ」柳宗悦 心掲より

柳宗悦 心掲は、知ることばかりが先に来てはいけない。まず、見るのが先。ということ。


「夫婦善哉」織田作之助作の一部では、しる市・出雲屋・たこ梅・正弁丹吾亭・寿司捨・だるまやをデザインしている。

古くからある印章が斬新なアート作品のように

三田村氏は、京都での個展によせて、「今回の個展は、昨年の銀座での個展の際に、海外に向けて発信をもっと強めた方が良いとのアドバイスを多数いただいたことから、国際都市京都で開催することにしました。今回の個展では、禅語 や心掲(柳宗悦)、俳句、大阪の個展で展示した文学作品の一部を印章のデザインで表現したものなど、多数の作品を取り揃えて展示します。作品は、すべてアクリル絵具で手描きで表現したものになります。実用印章という用途から離れることで、古くからある印章というものが、斬新なアート作品のように楽しんで頂けるのではないかと思います(後略)」とコメントしている。

三田村印章店の個展「はんこ文字アートの世界」を訪れて、印章文字デザインの魅力に触れてみては。

三田村印章店HP:https://mitamura-inshouten.com

場所:アートギャラリー北野
住所:京都府京都市中京区三条通河原町東入恵比須町439-4 コーカビル1F
HP:https://www.gallery-kitano.com

(山本えり)

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