【静岡県下田市】築170年超の歴史的建築物を活用した、源泉掛け流しなまこ壁の宿「雑忠」開業！

湯河原や熱海を拠点に歴史的建築物の保存活用に取り組む「いとへん」が、静岡県下田市にある築170年超の文化遺産「なまこ壁の家・雑忠(さいちゅう)」を活用した宿泊施設として、源泉掛け流しなまこ壁の宿「雑忠」を、9月21日(日)にグランドオープン！

同日13:00からは、松木正一郎下田市長も参加予定のオープニングセレモニーと、誰でも参加できる内覧会が開催される。

下田登録まち遺産第1号にも認定された文化財

中庭

「雑忠」は、下田で最も大きいなまこ壁を持つ築170年超の歴史的建物で、下田登録まち遺産第1号にも認定されている文化財。オーナーの鈴木家は下田でその歴史を重ねてきた一族で、江戸時代には「雑忠」の屋号で廻船問屋を営んでいた。

その後も、明治〜昭和初期には下田町長を輩出し、創業に携わった東海自動車で何人もの社長や取締役を輩出。近年ではWebニュースメディア『伊豆下田経済新聞』を立ち上げるなど、長年にわたって下田の経済やまちづくりに大きく貢献してきた下田の名士でもある。

今回の取り組みは、「これまでは一族だけが利用してきたこの屋敷を、もっと下田のために役立てたい」という、鈴木家17代目(雑忠9代目)であるオーナーの意向により、文化遺産「なまこ壁の家・雑忠」の一部を改装して宿泊施設としたものだ。

源泉掛け流しなまこ壁の宿「雑忠」では、「奥座敷」と、

「離れ」にそれぞれ1組ずつ、最大12人宿泊することが可能。いずれの客室も和室を備えており、「雑忠」が積み上げてきた歴史と雰囲気を壊さぬよう、細心の注意を払ってリフォームを進めたという。

特に、戦前に衆議院議員を務めていた当主の時代に建てられたという迎賓館を兼ねた離れは、障子の組子や欄間など随所に細工が施されており、贅沢に「和」に浸ることができる空間になっている。

中庭を抜けた共用設備内にある家族がいっしょに入れるほどの広い浴室には、温泉あり！温泉管から絶えず供給される温泉は、ほぼ無色透明な単純泉で、肌に優しく、赤ちゃんからお年寄りまで家族全員が安心して入浴することができる。

また、「ここを目的地に来た人には、下田の町を回って楽しんでほしい」というオーナーの意向から、宿泊する人には近隣の飲食店や食料品店などを積極的に案内・提案してくれる。

さらに、和装でのプロカメラマンによる撮影会や出張寿司など、地域のさまざまな事業者とも連携して、下田の魅力をより深く体験できるオプションも用意しているので、利用してみよう。

9月21日(日)には、グランドオープン記念イベントを開催。13:00～13:30は、オーナー一族代表・鈴木浩之氏、松木正一郎下田市長などが出席する予定のオープニングセレモニー、13:30～16:00は、予約不要＆入退場自由の建物見学会が実施される。

来場者には記念品を用意。「アノヒノコーヒー」によるコーヒースタンドも出店するとのことだ。

源泉掛け流しなまこ壁の宿「雑忠」を運営する「いとへん」は、神奈川県湯河原町を拠点に、歴史的建築物の保存活用事業を展開。湯河原・熱海エリアでの実績を活かし、文化的価値の高い建物を現代のライフスタイルに合わせて再生することで、地域の魅力向上と文化継承に取り組んでいる。

伊豆下田の築170年超の歴史的建築物が宿泊施設に生まれ変わる、源泉掛け流しなまこ壁の宿「雑忠」を利用してみては。

(佐藤ゆり)