【岐阜県郡上市】山奥地域・石徹白にて、集落の形を未来に残すための宿『助七』がオープン

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石徹白洋品店はアパレル事業に加え、宿の運営を開始し、第1弾として、11月に築150年の古民家をリノベーションした一棟貸しの宿『助七(すけしち)』をオープン。公式サイトにて予約受付を開始した。

石徹白らしい形での存続目指す


『助七』のオープンにあたり、ただ建物を保全するのではなく、石徹白のかつての暮らしが感じられる建物を復旧し、石徹白ならではの暮らしが営まれていくことを目指した。

おくのでい 元仏間 – ベッドの寝室

石徹白らしい形で集落としての存続を目指していけたらと考え、クラウドファンディングを実施。目標金額500万円に対し、1,000万円を超える支援が集まった。

お話し会開催

『助七』のオープン記念として、11月29日(土)13:30~15:00予定でお話し会を実施(13:00受付開始)。会場は元料亭のふるかわ庵で、参加費はお茶代を含む3,000円だ。要予約となっており、石徹白洋品店HPにて申込を受付けている。

話し手は、スタジオ伝伝の設計士・藤沢百合さんと、石徹白洋品店店主・平野馨生里(ひらのかおり)さんだ。


設計士の藤沢百合さんは1975年岡山市生まれ。中学時代から横浜や東京で暮らし、大学では心理学を学び、卒業後は不動産会社に就職。古民家を壊さずに活用できる方法を学ぶため、2度目の大学で建築を学び、リノベーションの会社で設計と不動産を兼任した。

2014年に独立し、岐阜の郡上八幡の空き家対策をきっかけに移住。東京との二拠点で、設計・不動産・宿泊業を行なっている。


石徹白洋品店店主・平野馨生里さんは、1981年岐阜県生まれ。慶応大学総合政策学部卒業後、PR会社に就職。郷里の岐阜の地域づくりに惹かれUターンし、結婚後2011年に県内の石徹白集落に移住した。

2012年に石徹白洋品店を創業し、地域に伝わる野良着をリデザインし、地元の植物で草木染めや藍染めを行う。自然の中で4人の子どもを育てながら仕事をしている。

石徹白について

石徹白は、岐阜県郡上市の最西奥に位置する小さな集落。白山の懐に位置し、白山信仰を守り伝える山里として栄えてきたが、過疎化が進み、昭和30年代に1200人いた人口は今や200人を切るまでに減少した。

隣の集落まで14キロほど離れており、陸の孤島とも言える地域だが、だからこそ残ってきた生活文化には学ぶところが多い。田畑での野菜やお米の作り方、山菜の採り方や料理の仕方などの生活の知恵をはじめ、自然の恵みと脅威が背中合わせの土地で生きていくための「心の在り方」も教えてくれる。

石徹白という地域自体が日本の原風景そのものであること、そして、ここで営まれてきた暮らしは、時代が変わっても、生きるためのたくましさを持ち合わせており、先が見えない不安の多い未来に対して、大きなヒントがたくさん眠っているという。

『助七』紹介

うちんなか 広間 – リビング / ダイニング / キッチン

築150年以上の板張りの家屋『助七』。玄関を入ったところから馬小屋、屋根裏の「つし」、さらには家族が集まる囲炉裏の部屋「うちんなか」、その向こうに「でい」、仏間の「おくのでい」がある。

書斎 / 元子ども部屋

石徹白の古き佇まいを残した板張りの建物であり、何もかも手ずから生み出した暮らしや人々の息遣いが感じられる。

でい 畳の部屋 – リビング

石徹白らしい間取りをそのまま残し、暮らしが見える形で快適に過ごせる空間を実現した。


屋根裏の「つし」は民具ギャラリーとして、この土地で手仕事によって生み出された生活道具を展示。植物繊維で作られたものから、慎ましくもたくましく生きた人々の営みが見られる。滞在中は自由に見学でき、2階からの眺望も楽しめる。


夕朝食は、季節の食材をふんだんに使い、体にやさしいご飯を提供する石徹白の店「MAGOEMON」と提携した食事を用意。郡上の郷土料理けいちゃん、冬は石徹白特有の漬物、肉漬け、鍋料理と、予約時に食事の有無を選べるようになっている。


また、藍染、草木染、服作りの体験ができる。藍染は5月~9月に、草木染めと石徹白民衣づくりは季節を通じて講座を開催。講座・ワークショップへの参加と共に宿泊し、ここにしかない手仕事に没頭する時間を楽しもう。

石徹白にて、集落の形を未来に残す宿『助七』を訪れてみては。

■石徹白洋品店の宿『助七』
住所:岐阜県郡上市白鳥町石徹白65-18
宿泊定員:6名まで(1日1組限定)
宿泊料金:一棟66,000円〜(変動する場合あり) ※夕朝食はオプション
チェックイン/アウト:15:00〜/〜10:00
HP:https://itoshiro.org/pages/sukeshichi

■お話し会
会場:ふるかわ庵
住所:東京都台東区池之端4-15-7

石徹白洋品店HP:https://itoshiro.org

(さえきそうすけ)

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