鹿児島県奄美市は、プロジェクト推進課と文化財課のイニシアチブにより、奄美市政策アドバイザーの谷中修吾氏(BBT大学大学院 経営学研究科 教授)の総監修のもと、奄美縄文SDGsに基づく「宇宿貝塚史跡公園」リニューアルに着手した。
縄文時代の遺構が残る「宇宿貝塚」
鹿児島県奄美市笠利町にある「宇宿貝塚史跡公園」は、主として縄文時代の遺構及び遺物で構成される国指定史跡「宇宿貝塚」を整備して、平成16年(2004年)に開園した公園。
発掘調査で見つかった遺構などを展示する「史跡保護覆屋施設」と当時の海岸砂丘地形を復元した広場で構成されている。
発掘調査で発見された縄文時代晩期に位置づけられる石組の竪穴建物跡や、中世のお墓・溝等の遺構や、遺物を一部埋め戻さず、調査当時の状態で見学できるような露出展示を行っている。
また、剥ぎ取った土層断面の展示もしており、各時期における遺跡の埋没過程も知ることができる。
奄美縄文SDGsについて学べる
第1期リニューアルに着手した令和6年度は、「宇宿貝塚史跡公園リニューアルによるSDGs加速化事業」を通じて施設の基礎的な修繕を行うとともに、奄美縄文SDGsに関する学びのコンテンツとして「展示パネル」「ガイドブック」「WEBサイト」「動画」を制作。
同事業の推進にあたっては、検討委員会で多角的な討議を行うとともに、監修委員会を設置して専門的な討議を重ねた。
監修委員会では、縄文時代の理念体系から奄美縄文の暮らしを紐解き、SDGsに資するサステイナブルな社会をつくるための示唆を体系的にまとめている。
奄美縄文の暮らしを体感してほしい
BBT大学大学院経営学研究科・教授で奄美市政策アドバイザーの谷中 修吾氏は、「約1年にわたって監修委員会で討議しながら『奄美縄文SDGs』を体系化し、宇宿貝塚の第1期リニューアルにおいて具体的なコンテンツをリリースするに至りました。
縄文の理念体系を明確に示した上で、ファクトに基づいて奄美縄文の暮らしを紐解くことにより、SDGsに資するサステイナブルな社会をつくるための示唆を抽出しています。
自然の恵みに溢れた奄美縄文の暮らしを体感して、新しい社会のあり方を探るヒントになれば幸いです。」とコメントしている。
第1期リニューアルの公開は、令和7年(2025年)4月中下旬を予定しているそう。今後も順次リニューアルを重ね、奄美縄文SDGsにフォーカスしながら「観光・教育・環境」の複合拠点として宇宿貝塚史跡公園の整備を推進していく見込みだ。
■宇宿貝塚史跡公園
住所:鹿児島県奄美市笠利町大字宇宿大籠2301
宇宿貝塚史跡公園ページ:https://amamiisan.com/museum/usyuku
(鈴木 京)
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