5月19日(月)～22日(木)の4日間、大阪・関西万博会場内にて「EXPO2025日本盆栽・水石展」が開催される。
盆栽について
1970年の大阪万博で広く認知された盆栽は、その後も着実にファンを増やした。海外からの認知も深まり、1989年に埼玉県・大宮で初めて開かれた世界盆栽大会は、4年ごとに世界の異なる都市で開催され、多くの盆栽ファンたちを集めている。
現在でも日本の盆栽イベントには欧州、アジア、北米、南米と世界各国から愛好家が来訪し、参観する様子が見られるそう。日本独自の伝統文化として世界から知られるようになった盆栽は、かつての「おじいちゃんの趣味」から「生きる美術品」のイメージへと変わり、現在では高級ホテルや商業施設でのディスプレイなどに用いられ、親しまれるようになっているという。
日本各地から集結した銘品を展示
EXPO’70大阪万博出品の盆栽や、徳川慶喜公遺愛の盆栽の他にも見応えたっぷりの特別展示が人々を出迎える「EXPO2025日本盆栽・水石展」。
徳川慶喜公遺愛の黒松・銘「鎧掛けの松」(京都国際文化振興財団・慶雲庵蔵)と証書
55年前の大阪万博「日本万国博盆栽水石展」に飾られた名樹たちが、半世紀を超えた今もなお健やかな姿を見せ、樹木の生命力を感じさせてくれる。江戸幕府15代将軍・徳川慶喜公が愛した黒松「鎧(よろい)掛けの松」は、幕末の動乱から戦火を生き抜いた、まさに日本盆栽界の歴史とも呼べる名品だ。
2024年の第44回日本盆栽大観展にて内閣総理大臣賞を受賞した真柏(コーナン商事による特別展示)
コーナン商事による特別展示ブースは、日本盆栽大観展・内閣総理大臣賞受賞樹など国内屈指の逸品ぞろい。
2021年に藤井聡太棋聖と渡辺明名人(当時)が対戦した棋聖戦第一局の会場に飾られ、将棋の歴史的対局を見守った盆栽2点も特別展示される。
これらの特別展示を含め、日本各地から集結した銘品を展示。特別協賛団体や後援団体の展示ブースを含めると約128席の盆栽や水石、盆器の出展が予定されており、国風賞や日本盆栽大観展・内閣総理大臣賞受賞樹などの名品をじっくりと堪能できる。会場内では全国から集った盆栽ショップによる盆栽素材・関連資材の販売を行なう即売ブースも設けられ、盆栽関連商品の買い物を楽しむこともできる。
世界中に盆栽文化が広く浸透
EXPO’70大阪万博の盆栽展示についても紹介しよう。
今から55年前の昭和45年に開催された大阪万博EXPO’70において、期間中の半年に及ぶ長期間、日本庭園で盆栽水石展が開催された。国内外の要人を含め多くの人々が会場を訪れて盆栽を目にしたこのイベントをきっかけに、初めて英国の辞典に「BONSAI」の語が掲載されるなど、世界中に盆栽文化が広く浸透したという。
国内では盆栽ブームが興り、全国各地の自治体や企業内に盆栽愛好団体が設立されるなどの隆盛を見せ、愛好者は腕を競うように盆栽づくりに熱中。盆栽の大衆化のエポックとして、現在でも語り継がれるイベントだ。
この機会に、「EXPO2025日本盆栽・水石展」に足を運んでみては。
■EXPO2025日本盆栽・水石展
日時：5月19日(月)～22日(木)午前10時～午後7時(最終日は午後3時まで)
会場：大阪・関西万博会場内「EXPO メッセ(WASSE)」
住所：大阪府大阪市此花区夢洲中1
詳細：https://shohin-bonsai.ne.jp/expo2025
EXPO 2025 大阪・関西万博 公式HP：https://www.expo2025.or.jp
(ソルトピーチ)
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