【熊本県あさぎり町】九州大学発ベンチャー、廃校を再活用して養蚕業!雇用創出&地域活性化に取り組む試み

LOCAL


KAICOとライフアップは、廃校を活用した養蚕業復興プロジェクトを、6月15日(日)より開始する。

廃校を有効活用して養蚕業の拠点に

同プロジェクトでは、熊本県あさぎり町で廃校となった「元須恵中学校」を利用し、新規に養蚕業を実施。養蚕業復興を通して、障がい者の雇用創出と地域コミュニティ維持・発展等、地域振興活性化にも寄与することが期待されている。

また、廃校の再利用のほか、近郊の耕作放棄農地に蚕の餌となる桑の木を植樹し、放棄地の再活用も行われる見込みだ。

慣れ親しんだ地域で安心して働ける場を

ライフアップは、2016年より熊本県の球磨地域で、障がい児の通所支援事業や障がい者の就労支援を行っている。

対象となる発達障がいや自閉症等の子どもたちは高校生までで、卒業後は進学や一般就労する人がほとんどだが、中には一般就労が難しい子どももいる。

高齢者や就労が困難な人でも、慣れ親しんだこの地域で、やりがいをもって安心して働ける場を作りたいと、この事業に取り組んできた。

蚕タンパク質に着目!九州大学発ベンチャー


KAICOは、『蚕で世界を変えていく。』というミッションのもと、蚕でつくる難発現タンパク質を医薬品・診断薬・試薬として世界に届けることを目的に、2018年4月に設立した九州大学発のベンチャー。

蚕の体内で自在にタンパク質をつくることをコアテクノロジーとして、製薬会社等のパートナーと共に新薬開発に挑戦。現在、蚕でつくったタンパク質抗原を用いた経口投与可能なワクチンの実用化を目指し、ヒト用・動物用のワクチン開発を行っている。

KAICOの経口ワクチン事業は、動物用経口ワクチンからスタートした。最初のターゲットとして、養豚農家がブタの餌に混ぜることで感染症を予防できる「飼料添加物」を製品化し、ベトナムで販売を開始。

今後ブタ用飼料添加物等の販売拡大により、3年後には年間1,500万頭の蚕の調達を目指しており、従来の養蚕農家に加えて、地方創生を絡めた養蚕業復興プロジェクトに賛同・協力してくれる自治体・企業との連携を進めていく。

KAICOでは今後、ブタ用飼料添加物等の販売拡大により、3年後には年間1,500万頭の蚕を調達すべく、近年衰退している養蚕業を、地方創生を絡めた新しい形で復興していくことを目指している。今回のプロジェクトで飼育された繭・蛹全量を買い取りし、経口ワクチン等の原料として利用するという。

廃校を再活用して養蚕を実施


同プロジェクトで養蚕が行われる場所は、旧中学校校舎。廃校を再活用し養蚕を行うことは、新たな建屋の構築が必要なく、資源を有効活用できる。

また、細かく区分けされている教室は、換気や清掃を行いやすいため、蚕の飼育期間ごとに部屋を分類することが容易だという。

最近では、各教室に空調が完備されていることもあり、大きな改修工事を行うことなく、養蚕に適した環境になっている点もメリットだ。

学校は、地域の人々に馴染みがある場所であり、地域コミュティの活性化、及び地域産業の継承にも繋がるだろう。また、新たに近郊の荒廃農地に蚕の餌となる桑を植樹していくことで、持続可能な社会の実現への寄与が期待できるプロジェクトだ。

地域の廃校や荒廃農地を活用し、地域活性化へとつなげるKAICOとライフアップの試み。今後の動きに注目してみては。

「KAICO」HP:https://www.kaicoltd.jp

(鈴木 京)

The post 【熊本県あさぎり町】九州大学発ベンチャー、廃校を再活用して養蚕業!雇用創出&地域活性化に取り組む試み first appeared on ストレートプレス:STRAIGHT PRESS - 流行情報&トレンドニュースサイト.

タイトルとURLをコピーしました