
昨年商品化したキムチ
神奈川県川崎市に本社を構え、キムチ専門店「おつけもの慶」を運営するグリーンフーズあつみは、市立川崎高校と連携した商品開発プロジェクト「プロジェクトK」の3年目の活動を本格始動した。
「プロジェクトK」概要

昨年度の発表会の様子
「プロジェクトK」は、川崎市教育委員会と連携する中で始めたインターンシップ受け入れをきっかけに始まった取り組みで、地元の農産物や文化を活かした新しいキムチを高校生と共に開発するもの。食文化の魅力を次世代に伝えること、そして若者の発想と地域資源の融合による“未来の味”を創造することを目的としている。

昨年の試作の様子

昨年度の試食の様子
同プロジェクトでは、「商品企画」「試作開発」「製造」「販売」に至るまでの全工程に生徒が関わる。生徒は、原価設定や価格決定、利益計算など、リアルな経営感覚を学び、「食をつくる楽しさ」や「販売できる商品の価値」を体感する。
昨年度は、考案されたキムチが実際に全国販売され、SNSやメディアでも大きな反響を呼んだそう。また、同プロジェクトは「かわさきSDGs大賞2024」地域・社会部門で優秀賞を受賞し、地域との連携による持続可能な活動としても高く評価されている。
ちなみに、「プロジェクトK」の「K」は、川崎市・川崎高校・慶・キムチの頭文字だそう。
今年度の活動
「プロジェクトK」の今年度の製作テーマは「漬」。塩漬け・醤油漬け・酢漬け・味噌漬け・たれ漬け・麹漬けなどの商品を開発する。原材料は、野菜・魚介類・加工品・乾物などだ。
3月には、8班39人の生徒がグリーンフーズあつみの工場を見学。4月にプロジェクトの説明会を実施した。5〜7月に工場長によるアドバイスのもと試作品を開発し、8月に各班提出の計16品の中から「慶」の職人が4品を選定、ラベルデザイン、価格、商品名、POPを考案する。
9月には、高校文化祭にて「キムチ選挙」を開催し、投票で2品の販売商品を選定。10月に販売商品を決定し、製品ラベル作成へ。11月に川崎アゼリアのイベントで発表会を行い、期間限定で販売をスタートする。
販売期間は、12月〜2026年3月頃で、3月末に実績報告が行われる。なお、売上収益の一部は学校に寄付される。
「おつけもの慶」について
キムチ専門店「おつけもの慶」は、住宅街の人通りの少ない、たった一坪の店からスタート。青果店として野菜の卸しを行う代表取締役・渥美和幸氏と、川崎のコリアンタウンにある人気焼肉店「慶北苑」のチーフであった城野勝氏、野菜と漬物のエキスパートが出会ったことで始まった。
「おつけもの慶」が目指すのは“本場韓国のキムチ”ではなく、キムチという漬物文化と真摯に向き合った“川崎発のキムチ”。人気の「元祖!! おなかいっぱいイカキムチ」をはじめ、日本人が食卓に欠かさないお新香感覚で食べられるキムチの数々は、韓国と日本の漬物文化の融合といえる。
最近は地産地消にも取り組み、「野菜の数だけキムチがある」をモットーに商品を作り続けている。2月16日(日)には、キムチの販売数世界一に認定され、川崎名物のキムチをさらに広めるために「川崎から世界へ」をテーマに様々な活動をしている。
「おつけもの慶」の代表は、同プロジェクトについて「未来を担う高校生とともに、食を通じた学びと挑戦を続けています。今年もどんな“未来のキムチ”が誕生するか、ぜひご注目ください。この活動が広がり、いつか全国でキムチ甲子園を開催したいです」とコメントしている。
世界一のキムチ専門店と高校生がつくる“未来の味”に注目したい。
おつけもの慶公式サイト:https://kei-kimuchi.jp
(Higuchi)
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