
6月5日(木)、宮城県立仙台第二高等学校(宮崎県)にて
日本青年会議所(以下、日本JC)では、若い世代の政治参画意識の向上を目的とした特別出前授業「主権者意識向上カリキュラム」を全国の高校で開催。今後は、和歌山県、大阪府、茨城県、東京都、広島県で実施される予定だ。
全国の高校で「主権者意識向上カリキュラム」を展開
選挙権年齢が18歳以上に引き下げられてから今年で10年。総務省の発表(※)によると、過去の参議院議員選挙・衆議院議員選挙ともに、若者の投票率が低い水準にとどまっている結果が出ている。

5月24日:大阪府内の複数高校合同開催
日本JCでは、投票率の低迷要因のひとつとされる「政治への無関心」を解消し、若年層の政治参画意識を高めるため、2024年より全国の高校で「主権者意識向上カリキュラム」を展開。今年上半期には多くの教育機関・団体と連携し、全国11都道府県19校で実施され、約3,300名の高校生が参加するなど、着実に成果を上げているという。
2025年度の出前授業開催校
また、7月9日(水)に大分県・佐伯豊南高校で開催された特別出前授業「主権者意識向上カリキュラム」では、新しい取り組みとして、授業終了後に佐伯市の選挙管理委員会が“出張期日前投票所”を校内に設置し、生徒と教職員の希望者が参院選の期日前投票を行える取り組みを実施。
他にも、2025年度は、長野県・佐久長聖高等学校、地球環境高等学校、宮崎県・宮崎日本大学高等学校、宮崎県立宮崎海洋高等学校、宮崎学園高等学校、宮崎県立宮崎農業高等学校、宮崎県立宮崎商業高等学校、千葉県・千葉市立千葉高等学校、熊本県・八代百合学園高等学校、熊本県立水俣高等学校、大阪府内の複数高校合同、広島県・広島県瀬戸内高等学校、近畿大学附属広島高等学校 東広島校、宮城県・宮城県仙台第二高等学校、愛知県・名古屋国際高等学校、兵庫県・兵庫県立宝塚高等学校、福岡県・嶋田学園 飯塚高等学校、大分県・大分県立佐伯豊南高等学校、大分県立佐伯鶴城高等学校にて同カリキュラムが開催された。
「主権者意識向上カリキュラム」は2部制
特別出前授業「主権者意識向上カリキュラム」は、第1部と第2部の2部制。

7月11日:佐伯鶴城高校学校
第1部では、“学校の制服をどうするか”をテーマにしたアニメを見て、異なる立場のキャラクターが意見をぶつけ合う様子を体験する。
そのあとグループで話し合いをして、キャラクターそれぞれのいいところや気になる点を挙げ、「推し」のキャラクターに投票。投票を通じて、自分の意見が社会に反映される感覚を味わいながら、多様な考え方や少数意見への配慮、対話の大切さを通じて民主主義について学んでいく内容となっている。

6月24日:飯塚高等学校
第2部では、あふれる情報の中でどう向き合うかを学ぶ。真偽が入り混じる現代で、情報を鵜呑みにせず、複数の視点でバランスよく集め考える習慣を身につけるのが狙いで、将来、投票など大事な判断をする際に自信を持って選択できるよう、その基礎を学ぶ内容となっている。
今後は5校で出前授業を開催予定
参加した高校生からは、「アニメやディスカッション、クイズがある授業で本当に楽しかったです」「多様な⼈の意⾒を汲み取ることの難しさを知ることが出来て⾯⽩かった」「選挙では多数決原理が使われているが、選挙で通らなかった意⾒でもしっかりと政治に反映するべきだと思った」との声が。
さらに、「今回は制服の事例だったが、選挙では自分たちの生活や国に関わることなので、慎重に投票したいと思いました」「一つの意見を鵜呑みにせずに、さまざまなところから情報を得ることが大切だと思った」「自分に都合の良い情報だけでなく、否定的な意見もしっかりと見るようにしようと思った」といったさまざまな声が聞かれた。
今後は、和歌山県、大阪府、茨城県、東京都、広島県の5校にて、出前授業の開催が予定されているとのこと。対話の大切さや、複数の視点で情報を集める習慣を学べる特別出前授業「主権者意識向上カリキュラム」に注目してみては。
日本青年会議所:https://www.jaycee.or.jp
(※)総務省「総務省|国政選挙の年代別投票率の推移について」:https://www.soumu.go.jp/senkyo/senkyo_s/news/sonota/nendaibetu
(佐藤ゆり)
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