ゴールデンピーカンが陸前高田で行う国産ナッツ産業化プロジェクト、関西万博に初展示

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1935年(昭和10年)創業の老舗チョコレートメーカー・サロンドロワイヤルが設立したゴールデンピーカンは、岩手県陸前高田市と東京大学(生産技術研究所・大学院農学生命科学研究科)と連携し、国産ピーカンナッツの栽培から加工・流通までを一貫して行うプロジェクトを推進している。今回このプロジェクトが、8月4日(月)〜10日(日)の期間、「大阪・関西万博」にて初めて展示されることが決定した。

被災した陸前高田市、持続的な農業による再生

東京大学、陸前高田市、サロンドロワイヤルによる協定調印式の様子

プロジェクトが本格始動したのは2017年。震災により耕作放棄地が増え、雇用の場も減少していた陸前高田市では、農業による再生の可能性を模索していた。

プロジェクトチームの東京大学が注目したのは、米国南部で栽培される「ピーカンナッツ」。少ない手間で育ち、高齢農家でも扱いやすく、1本の木が200年以上収穫をもたらすという特性をもつことから、長期的・持続的な農業モデルとして期待されている。


2020年、陸前高田市の気象条件に適した品種を探ろうと、異なる立地条件を持つ横田町と米崎町の2か所で、9品種90本のピーカンナッツの試験栽培が開始された。現在は陸前高田市内の被災地跡地で、東京大学の協力を得ながら苗木の試験栽培やドローンによる生育管理を実施。2024年には、ついに初収穫を達成した。

栽培事業だけでなく、ピーカンナッツの産業化へ

陸前高田市ピーカンナッツ産業振興施設

ゴールデンピーカンは、単なる栽培事業にとどまらず、ピーカンナッツの産業化を進めている。


2022年には加工工場を併設した「サロンドロワイヤル タカタ本店」(陸前高田市)を開設し、栄養価の高いナッツ製品だけでなく、殻を活用した紅茶などのアップサイクル商品も展開。


2023年には国内初の自動殻剥き機を導入し、効率的な加工体制を整備した。また、全国レシピコンテストの開催やレシピ本の発行を通じ、ピーカンナッツの新たな食文化創出にも取り組んでいる。

国産ピーカンナッツ産業の新たな可能性を発信

「大阪・関西万博」では、陸前高田発のピーカンナッツプロジェクトが、震災復興と農業再興の両立を体現するモデルケースとして展示される。また、会場では、ピーカンナッツプロジェクト“ピーカンナッツによる国内の農業再生と地方創生”を紹介予定だ。

国内でも極めて珍しい国産ピーカンナッツ産業の新たな可能性を発信するとともに、農業・地域・未来のあり方を来場者とともに考える場を創出していくという。

サロンドロワイヤルの代表取締役・前内眞智子氏は、「ピーカンナッツは健康的な食材であるだけでなく、栽培を通して地域の雇用や復興につながる、新しい地域づくりの起点となる作物です。私たちは100年後の未来にも実るナッツの木を、陸前高田という土地に根づかせていきたいと考えています。万博をきっかけに、この小さな種が全国へ、そして世界へと希望を広げていくことを願っています」とコメントしている。

陸前高田からはじまる、持続可能な国産ナッツ産業化プロジェクトの展示に注目してみては。

■ゴールデンピーカン 出展ブース
会場:ORA外食パビリオン「宴~UTAGE~」2階
展示期間:8月4日(月)〜10日(日)、8月4日(月)は16:00~開始

ゴールデンピーカン HP:https://pecan.jp
サロンドロワイヤル 陸前高田ブランドサイト:https://www.s-royal.com/takata

(yukari)

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