日本生態系協会は、千葉県長南町で運営する自然再生型墓地「森の墓苑」において、開苑10周年を記念し、今秋に最後の170区画を販売開始する。
なお、「森の墓苑」では、毎月2回(冬季は1回)、JR外房線茂原駅から無料送迎のある現地説明会を開催している。開催時間は午前の部は10:00~12:15、午後の部は14:00~16:15。開催日など詳しくはWebサイトで確認を。
最近人気の樹木葬
近年、様々な分野で日本人のライフスタイルの変化が生じている。お墓も先祖から引き継ぐ形の家墓から、樹木葬が一番人気となっているそう。
樹木葬とは、墓石の代わりに樹木や草花を墓標とするお墓の形式。自然に還ることを望む人や、継承者を必要としないお墓を希望する人に選ばれることが多い埋葬方法だ。
しかし、公的な基準がないため様々な形のものが発売されている。その結果、見学した人からは「想像したのと違った」という声もあるのだそう。
また、多くの樹木葬では一定期間が過ぎると合祀墓に移される(知らない人のお骨と一緒にされる)ことや、埋葬時にお骨を粉砕しなければならないことなどを気にする人が多いようだ。
自然の森をつくる「森の墓苑」

2015年7月撮影

2025年6月撮影
「森の墓苑」は、自然保護団体が所有・運営する日本初(※)のお墓として、かつて土砂採掘により自然が失われた土地に、50年後に自然の森をつくることを目標に2016年に開苑。関東を中心に全国から申し込みがあり、現在までに約50種類の樹木を600本以上植樹した。
その結果、森らしくなるとともに、トウキョウサンショウウオやカヤコオロギなど千葉県の最重要保護生物をはじめ、
多くの生きものが見られるようになってきたそう。「お墓でありながら新しい命が芽生える」という場所となっている。
最後の170区画を販売開始

個別墓のモデル区画
「森の墓苑」の開苑10周年を記念して販売されるのは、「うぐいす区画」で170区画、すべて個別墓となる予定。10月に販売開始予定だ。
価格は、標準区画(約1.5㎡)が865,740円(税込)、高木区画(約3.0㎡)が1,731,481円(税込)。価格の内訳は、区画使用料、区画及び墓苑の維持管理費、苗木代、1人目の埋葬にかかる費用(埋葬費、白布代、ネームプレート代)、事務手数料となっている。
また、生前契約の場合は、すべての埋蔵指定者が埋葬されるまで生前管理料として、年間、標準区画9,777円、高木区画12,223円が必要となる。
なお、上記金額は8月1日(金)時点のものであり、今後、値上げする場合があるとのこと。
「森の墓苑」が選ばれる理由
現代のお墓選びのポイントには「値段が安い」「子孫に管理を託さない」「ペットも一緒に埋葬できる」「宗教とは関係がない」といった点が挙げられる。「森の墓苑」は、これらをすべてクリアできることで選ばれているそう。
また、墓石の代わりに在来樹木を植え、50年かけて自然の森を再生するというコンセプトはもちろん 、森づくりを通じて亡くなった後も社会貢献できることもポイントだ。
さらに、2020年に千葉県で初めて環境教育等促進法にもとづく「体験の機会の場」に認定、2021年に長南町のふるさと納税返礼品に選定されるなど、環境教育や地域づくりの分野でも貢献。社会貢献度が高い“SDGsなお墓”といえる。
そして、多くの樹木葬で聞かれる「一定期間が過ぎると合祀される」や、「埋葬時に遺骨を粉砕する必要がある」といった懸念点が、「森の墓苑」にはないという点も選ばれる理由だそう。
「森の墓苑」では、催しの報告や、苑内で観察された生きもの情報などを掲載したニュースレターを毎年2号発行している。その中で、契約者が森の墓苑を選んだ想いや考えを聞いてまとめた「お客様物語」を実名で掲載している。現在はNo.15まで発行しており、公式Webサイトではバックナンバーも公開中だ。
日本生態系協会について
日本生態系協会は、生物多様性を守り未来へとつないでいくために、市民、企業、行政とともに、持続可能な社会を築くための取り組みを行う民間の環境保護団体。特に、河川における生態系保全について、法制度からモデル事業まで手掛けている。
「森の墓苑」の最後の170区画をチェックしてみては。
■森の墓苑
所在地:千葉県長生郡長南町市野々815-2
公式web:https://www.morinoboen.org/
公式X(苑内の近況報告など):https://x.com/morinoboen
※ 日本国内における自然保護団体が所有・運営するお墓として(2016年2月時点の日本生態系協会調査)
(Higuchi)
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