規格外レモンを使った小麦粉・添加物不使用豆菓子「おからアーモンド・レモン味」発売

豆菓子屋の「楽豆屋」を運営する冨士屋製菓本舗から、小麦粉・添加物不使用の豆菓子「おからアーモンド・レモン味」が登場！自社オンラインショップ・楽豆屋と、大阪府富田林市にある本社の店舗・サバーファームで販売中だ。

もっと身体に優しい豆菓子を作りたい

冨士屋製菓本舗が、「もっと身体に優しい豆菓子を作りたい」という思いから、小麦粉や添加物を使わなくてもおいしい豆菓子を目指してたどりついた食材が「おから」。そして、甘南備地区で規格外のレモンの取り扱いに困っている農家との出会いから、「おからアーモンド・レモン味」が誕生した。

「おからアーモンド・レモン味」の試作には、4年の月日がかかったとのこと。その過程で、滋賀県の古民家再生運営をし、宿泊と料理の提供をしている「タラオノイエ」が作ったフランス菓子「ウイークエンドシトロエン」に出会ったことで、話が進み始めたのだそう。

上にかかっている砂糖の部分のレモンの味が上品な酸味と爽やかな香りで、生地の部分のレモンの味などの絶妙な具合と、クエン酸などの添加物も使用せずにこのおいしさを実現していることに驚愕したという。

冨士屋製菓本舗三代目社長の妻・北野雅江さんは、「新商品のレモン味の豆菓子には、ひとつの強いおもいがあります。それは『ウィークエンドシトロンのグラスアローのような味を、豆菓子で表現できないか』という、かねてより抱いた執念のような好奇心から始まりました。

そこからというもの、レモン味のお菓子を見つけては食べくらべ、中でも友人が作って販売をしていたウィークエンドシトロンにかかっていた、甘酸っぱい“あの”グラスアローの味に惚れ込みました。

気がつけば、私はそのケーキのレモンの配合や温度などを友人に熱心に聞き、レモンの保存方法を調べ、自分でレモンアイシングを作り、工場から味付け前の豆菓子を分けてもらい、自宅のキッチンで実験する毎日。

まるで研究室のようなキッチンで、アイシングの濃度や酸味、乾き具合などをひとつひとつ確かめながら、試行錯誤を重ねてきました(後略)」とコメント。

レモンの果皮の使い方などを研究し、柔軟な発想で支えてくれている職人に相談した雅江さんだが、“小麦粉・添加物不使用”という職人泣かせな内容にもかかわらず、職人は「面白い！やりましょ！」と協力してくれたという。

同社では、豆菓子の生地に“寒梅粉(もち米の粉)”を沢山使用するが、小麦粉や膨張剤は無くてはならない存在。その2種類の原材料の代わりになるものを模索し、ふくらみ具合や味を試した結果、豆を“アーモンド”にすることが決定した。

味付けには、富田林の甘南備にある竹口農園の規格外品レモンを使用。富田林市の販売に向いていない果物を収穫から手伝い、豆菓子の味付けのために購入する取り組みは、同社が戦後から富田林で豆菓子屋を続けてくることができた恩返しになるのではないかと感じているという。

日本のスーパーフード・おからと寒梅粉で出来上がった「おからアーモンドシリーズ」は、小麦粉不使用だが、工場では小麦粉も使用しているので、「低グルテンフリー」として、ヴィーガンの部分はクリアし、身体に優しい、昔ながらの伝統の豆菓子を、一歩前進させた豆菓子に仕上がった。

ただし、小麦アレルギーの人にはオススメできないとのことなので、気を付けよう。

食品分析センターでの栄養成分値

ビタミンの分析値

「おからアーモンド・レモン味」は豆＋おから由来なので、たんぱく質13.0gを含有し、おやつとしては高たんぱく。

良質な脂質(オメガ9系など)も含み、脂質は27.1g。食物繊維は7.8gで、この値は同商品1袋でレタス7個分に相当する。

糖質は47.0gで、甘みはあるが低糖質すぎないところもポイント。食塩相当量は0.01gとほぼ無塩なので、減塩志向の人も安心した食べることができる。

α－トコフェロールは9.8mgと非常に高く、ビタミンE豊富。γ・δトコフェロールをわずかに含有しており、相乗的な抗酸化作用にも期待できる。

商品ラインアップは、「おからアーモンド・レモン味＃ファーストバッチ」100g/1,080円(税込)と、

「おからアーモンド・レモン味楽豆屋文庫カード付」100g/1,080円(税込)。それぞれ在庫数に限りがあるので、気になった人は早めに購入しよう。

冨士屋製菓本舗は、同社の所在地でもある大阪府富田林市について、これからは豆菓子を通じて伝えていきたいと思っているとのこと。今回の「おからアーモンド・レモン味」は最初のステップだという。

「おからアーモンド・レモン味」をチェックするとともに、これからの冨士屋製菓本舗の展開にも注目しよう。

(佐藤ゆり)