「九州観光まちづくりAWARD2025」で、別府・鉄輪温泉「冨士屋ホテル」が特別賞受賞

湯けむりの町・別府市鉄輪(かんなわ)の登録有形文化財「旧冨士屋旅館」庭園内にオープンした鉄輪温泉「冨士屋ホテル」が、JR九州が主催する「九州観光まちづくりAWARD2025」において、特に革新的な活動を表彰する「NEXT CREATE 特別賞」に選出された。

新たな湯治体験を提供したいという思いから誕生

別府八湯の1つで、湯けむりにつつまれた鉄輪温泉。繁華街から少しだけ離れたこの場所は、レトロな街並みが残る温泉街で、古くから湯治(とうじ)の文化があり、長期滞在者たちは米や野菜を持ってきては交換したりとにぎやかだったという。

今年7月、オープンした鉄輪温泉「冨士屋ホテル」は、これまで実践してきた体験型の場づくりを「宿」という形態によって、新たな湯治体験を提供したいという思いから生まれたホテル。“憧れの日常”をテーマに、地熱の恵みあふれる鉄輪のサステナブルな日常を、こだわったしつらえの中で体感することができる。

明治建築のカフェラウンジ、

地獄蒸しキッチン、

天然蒸気の「むし湯」、

木曜夜／日曜朝(宿泊者無料)

湯けむりピラティスなどの様々なコンテンツと、長年研究してきた「蒸し料理」によって、訪れた人に歴史ある鉄輪の湯治文化を新たな解釈で提供。

「冨士屋ホテル」の屋上「ふじや THE ROOF」から一望できる、湯けむりや別府湾、

樹齢百年の梅の古木を眺める「梅見の湯」も堪能しよう。

アルチザンスイート

また「冨士屋ホテル」では、新しい湯治体験を提供すべく、体験型コンテンツとともに、源泉掛け流し温泉付「冨士屋リビングスイート」「アルチザンスイート」、別府湾を眺める海側の「プレミアムツイン別府湾ビュー」など、居心地と寝心地にこだわった様々なタイプの部屋を用意。

東京・銀座で“1冊の本を売る”人気書店「森岡書店」の森岡督行氏、そして大分県中津市の森を想うブランド「六月八日」とのコラボレーションにより、全国で初となる二つのコンセプトルームも誕生した。

山側ツインルーム／2名1室￥22,800～

森岡書店の代表であり、文筆家としても知られるブックセレクター・森岡督行氏が選んだ本と、本に関連する美術作品が並ぶ「森岡ルーム」は、森岡氏がはじめてホテルの一室をプロデュースした部屋。

同書店の雰囲気を感じられる、小さな美術館のような一部屋で、ソファに座りながら貴重な本やアーティストの作品とともに特別な時間を過ごすことができる。

山側ツインルーム／2名1室￥22,800～

中津市の久恒山林から生まれた「六月八日」が初監修した「六月八日ルーム」は、森に行きたくなるような、室内にいながらにして自然を感じられる部屋。自然の草花と、久恒氏所蔵の書や絵が飾られ、お茶室のような凛とした空気を纏っている。

さらに、「森を想い、また自分と向き合う時間を」との思いから、ひのきや杉など5種類のエッセンシャルオイルが入った特別キットを進呈。専用のディフューザーで好きな香りを楽しむことができる。

ホテル公式HPからの予約では、会員割引のほか、2泊以上でお得な「連泊割」、大分県在住の人が気軽に泊まれる平日限定の「県民割」も用意されているので、チェックしてみて。

そんな「冨士屋ホテル」が、九州に根付き、伝統や伝承を守りながら新しい「もの」「こと」「風景」を生み出す人物、団体にスポットライトを当て、その土地ならではの魅力を発信することを目的としている「九州観光まちづくりAWARD2025」において、「NEXT CREATE 特別賞」に選出。

「別府で唯一の明治期の旅館建築を継承し『今までの100年、これからも伝え続ける100年』として老舗温泉『鉄輪』の歴史と地獄蒸しを中心とした湯治文化を現代のライフスタイルに合わせて場づくりを行っている。

登録有形文化財に認定された歴史ある本館に加え、『CLT パネル技法』を駆使し土壁や和紙、スタイリッシュに木を多用した斬新な新館ホテルを開業。伝統ある本館と新たな価値を提供する新館、ホールやギャラリーなど多目的な要素も含み、歴史を感じながらも新しさを見出す鉄輪の発信拠点である」と評価(※)された。

詳細は、9月5日(金)に発売された『DiscoverJapan10月号』にも掲載。12月3日(水)には授賞式が開催される予定だ。

この機会に、新たな湯治文化を発信する鉄輪温泉「冨士屋ホテル」をチェックしてみては。

■冨士屋ホテル　　　　　　　　　　　
住所：大分県別府市鉄輪上1組
HP：https://kannawa-fujiya.com

鉄輪温泉公式サイト：https://kannawaonsen.com

(佐藤ゆり)