【京都府京都市】京の老舗帯屋・大庄発の「HOUSE of DAISHO」による西陣織帯を使ったドレスが展示開始

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西陣織を現代に再解釈した商品開発に取り組む「HOUSE of DAISHO」のドレス『晶・Akari』が、京都伝統産業ミュージアム主催の作品コンペティション「TRADITION for TOMORROW: KYOTO CRAFTS and DESIGN COMPETITION 2024-2025展」にて展示作品として入選し、2月13日(木)〜3月23日(日)に展示される。

西陣織の美しい「光」を現代に再解釈

「HOUSE of DAISHO」は、300年以上の歴史を持つ西陣織の老舗帯屋「大文字屋 庄兵衛(大庄)」から2023年に誕生したプロジェクト。大庄十代目当主・西村泰至氏の娘であり、ヴィオラ奏者としても活動する西村梨沙氏がプロデュースしている。幼少の頃から西陣織の美に触れて育ち、演奏家として舞台に立つ中で、その魅力をドレスという形で昇華できないかと発案。西陣織の美しい「光」を現代に再解釈した商品開発に取り組んでいる。

万華鏡をテーマに西陣織の帯をドレスに

今回、展示作品として入選した『晶・Akari』は、西陣織の伝統工芸の技術と現代の感性を融合させた一着。京の老舗帯屋「大文字屋 庄兵衛(大庄)」の西陣織織元・西村泰至氏が伝統技法を受け継ぎながら、ファッションデザイナー・中村理彩子氏の独創的なアイデアによって誕生した。

Photography:Marcel Fujii・Hair & Make Up:Mayumi Shimada・Model:丹波南美・Costume Designer/Creative Director:Risako Nakamura

作品のテーマは「万華鏡」。西陣織の特長である多様な金糸や絹を角度を変えて組み合わせ、万華鏡のような乱反射として昇華させるために、幅約32cmという帯幅を無駄なく細分化し、丹念にドレスとして組み上げた。作品名の『晶・Akari』は、プロジェクトメンバー・晶(あかり)氏の名が、線対称の着想源となり命名された。

西陣織帯の持つ華やかさと繊細な美しさを最大限に活かしながら、現代の生活の中で愛されるファッションアイテムとして新たな価値を創出し、儚い輝きを永遠の美へと仕上げた一着。帯としての用途を超えたドレスは、伝統の持つ力を次世代へと繋ぐ一歩を示している。

伝統を未来へと繋ぐ新しい作品の顕彰と活動支援

「TRADITION for TOMORROW: KYOTO CRAFTS and DESIGN COMPETITION 2024-2025展」は、日本の伝統的な工芸素材や技法を明日へと繋ぐ新しい作品・製品を顕彰し、その活動を支援することを目的に開催される。審査を通じて選ばれた約80点の優れた作品が展示され、伝統工芸を未来へと繋ぐ創意工夫や、斬新な発想で生まれた作品の数々を見ることができる。

また、来場者による投票で選ばれる「オーディエンス賞」が設けられているのも特徴だ。投票期間は2月13日(木)~28日(金)。お気に入りの作品を選んで投票箱に投票用紙を投函しよう。展示会についての詳細は、京都伝統産業ミュージアムのイベント紹介ページでチェックしてみて。

「TRADITION for TOMORROW: KYOTO CRAFTS and DESIGN COMPETITION 2024-2025展」に訪れて、西陣織帯の持つ要素を現代風に活かした『晶・Akari』を鑑賞してみては。

■京都伝統産業ミュージアム
住所:京都府京都市左京区岡崎成勝寺町9-1 京都市勧業館みやこめっせ 地下1階
イベント紹介ページ:https://kmtc.jp/special/2025/01/12/7784

HOUSE of DAISHO 公式Instagram:https://www.instagram.com/houseofdaisho

(山本えり)

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