
青森県旧大畑町(むつ市)
日本中では目まぐるしく、日々いろんなイベントがひらかれている。「そんな日本には、どのような土地があるのだろう」と、写真家として活動している私(仁科勝介)は、“平成の大合併”時に残っていた、旧市町村をすべて巡る旅に出た。その数は2000を超える。
今回、地域や自治体、企業の取り組み、新商品などの情報を発信するニュースサイト「ストレートプレス」で、それらを紹介する機会をいただいたので、写真を添えて連載をスタートした。
「ストレートプレス」内に登場するローカルな市町村と、関係があるかもしれない。
今回は、青森県旧大畑町(むつ市)を写真とともに紹介する。
Vol.413/青森県旧大畑町(むつ市)
むつ市の旅で最後にやって来たのは、旧大畑町だ。これまで、下北半島の陸奥湾側の地域を訪れてきて、これがむつ市なのだと感じていた。しかし、旧大畑町では市街地が唯一、下北半島の陸奥湾側ではなく、日本海(津軽海峡)側にある。そのことだけでも驚きだったけれど、市街地へ訪れると大畑川の沿岸部に平地が広がり、まちが形成されていた。
着いたのは夕刻で、子どもたちが元気な放課後を過ごしている。じいちゃんの軽トラの助手席に乗って帰る小学生もいた。ああ、ここにもそうした日常が流れているんだ。当たり前のことかもしれないけれど、自分の目で見ると、日常の奥深さに感動してしまう。
陸奥湾側とは違う雰囲気の落ち着きがあって、商店街の通りもしっかりまとまりがある。まちの中心部を流れる大畑川には、まっすぐ西日が差し込んだ。旧大畑町も、この旅で来ることができてよかったまちだ。

小学校かな

放課後

町の車だ

集落と津軽海峡

大畑川にて

まもなく日が沈む
同じむつ市でも、旧大畑町から旧脇野沢村の市街地までは、60kmほど離れている。これだけ離れていても同じまちなのだから驚かされる。そして、これだけ距離が離れていれば、同じまちではあっても、雰囲気や文化が異なるということもあって当然のはずだ。なかなか見えづらいものではあるけれど、そうやってそれぞれの土地に日常がある。今こうして旧市町村を巡ることができて、つくづくありがたいと思うのだった。
(仁科勝介)
仁科勝介(Katsusuke Nishina にしなかつすけ)/かつお
写真家として活動。1996年、岡山県倉敷市生まれ。広島大学在学中に、日本の全1741の市町村を巡る。
『ふるさとの手帖』(KADOKAWA)、『環遊日本摩托車日記(翻訳|邱香凝氏)』(日出出版)をはじめ、2022年には『どこで暮らしても』(自費出版)を刊行。
旧市町村一周の旅『ふるさとの手帖』:https://katsuo247.jp
仁科勝介公式Twitter:https://twitter.com/katsuo247
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