埼玉県入間市は、公式Youtubeチャンネルにて、避難ルートサイン「はるるーと」防災教育キットを使用した実証実験の動画を公開した。
避難ルートを示すテープ「はるるーと」
「はるるーと」防災教育キットは、防災用語「おかしもち」および避難経路を示す矢印がデザインされた幅約5センチメートルのビニールテープ。子どもたちが自らの手で、学校の廊下などにこのテープを貼る体験を通じて、日常的な防災意識を醸成する新しい避難ルートサインだ。
一般的に、既存の避難誘導サインは子どもたちの目線の上、かつ限られたポイントに配置されている。一方「はるるーと」は、テープを貼る体験を通して避難ルートを覚えたり、子どもたちの視野に入りやすい場所に配置することで、日頃から避難ルートを意識できる点が特徴だ。
災害時には、直感的にわかりやすいデザインや色覚の個人差に配慮したユニバーサルカラーで、避難ルートの目印として機能する。
実証実験実施の経緯
「はるるーと」防災教育キットは、「デザインの力で何か社会貢献をしたい。震災の多い日本で、防災に貢献できるのでは?」というI&COのデザイナー・橋本明花氏のアイデアから生まれた。
この実証実験の企画は、令和6年8月半ばにI&COが「いるま未来共創ラボ」へ提案したことがきっかけでスタート。
入間市立藤沢東小学校の4年生の総合的な学習の内容に親和性が高かったこともあり、提案から約2ヶ月半後の令和6年10月下旬には実証実験が実現するという、異例のスピードで事業が進んだ。
入間市公式ホームページでは、どんなきっかけで、どんなところに共感して実施に至ったのかや、結果について紹介している。
入間市のパーパス
入間市は、「心豊かでいられる、『未来の原風景』を創造し伝承する。」をパーパスとしている。この言葉は、100年後の未来を生きる人たちからも、入間らしい素晴らしいまちだと感じてもらえるような、心豊かで幸せなまちをみんなで共に創っていこうという「かけ声」だ。
同市は、社会情勢が目まぐるしく変化していく現代社会において、従来の縦割り組織や計画などでは対応しきれない場面も出てきていると感じている。これに柔軟に対応し、心豊かでいられる社会を入間市発信で創っていくために、新たな切り口からまちづくりに取り組んでいる。
子どもたちの防災意識を育む、「はるるーと」防災教育キットの実験動画を視聴してみては。
入間市立藤沢東小学校での実証実験の様子(Youtube動画):https://www.youtube.com/watch?v=cj6ptwdoLg4
入間市公式ホームページ:https://www.city.iruma.saitama.jp
(Higuchi)
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