アッシュ・ペー・フランスが運営する表参道・骨董通り沿いのアートギャラリー「Otherwise Gallery(アザワイズギャラリー)」で、4月25日(金)から5月31日(土)まで彫刻家・髙橋 銑(たかはし せん)氏の個展「条痕板/Streak Plate」が開催される。初日には14時から作家が在廊するほか、18時からオープニングレセプションも予定されている。
彫刻家・高橋銑
髙橋氏は、彫刻家として現代美術の分野で活躍するかたわら、彫刻作品の保存修復にも携わるアーティスト。

彫刻家・髙橋 銑(たかはし せん)Photo by Jukan Tateishi
2023年には現代芸術振興財団によるプロフェッショナルなアーティストを対象としたアートアワード「CAFAA賞」のグランプリを受賞し、翌年にNYでのレジデンスプログラムに参加。彫刻作品を保存修復する経験で培った素材への洞察をもとに、ものが残ること、消えることについて問いかける作品を発表してきた。

過去の展覧会風景:広島市現代美術館リニューアルオープン記念特別展示「Before/ After」photo by Takeru Koroda, Installation view at Hiroshima City Museum of Contemporary Art
また、主な展覧会に「Before/ After」広島市現代美術館(2023年)、「これらの時間についての夢」宇都宮美術館(2022年)、「ArtistProject #2.06 髙橋銑」埼玉近代美術館(2022年)などがある。

代表作:「Cast and Rot」シリーズ より “Cast and Rot No.42” ニンジン、Hi-Mic 1080、リグロイン、石灰硫黄合剤、木、真鍮 / H685xW230xD140mm / 2023 Photo by Ichiro Mishima, Courtesy of LEESAYA

”Cast and Rot No.63” ニンジン、Hi-mic1080、リグロイン、石灰硫黄合剤、木、ステンレス / H300xW190xD135mm / 2024 Photo by Rentaro Hori, Courtesy of LEESAYA
「Cast and Rot」シリーズは、ブロンズの保存技法をそのままニンジンに適用した高橋氏の代表作だ。
「条痕板/Streak Plate」
本展「条痕板/Streak Plate」では、彼の初公開となる新作シリーズが発表される。

“条痕板No.1″大理石、銅、木/W450×H540×D80mm/2025
今回の新作は、大理石と銅・真鍮・鉄など腐食性金属との組み合わせによって構成される。金属の酸化によって生じる錆の色や染みが石の表面に沈着していく現象に着目し、それを意図的に定着させることで、自然現象と作家の意志が交差する“痕跡の彫刻”。物質が変化するプロセスそのものを作品として表すことで、時間の蓄積や記憶、物質の消失などを可視化した。
また、展覧会タイトルの「条痕板(じょうこんばん)」は、当初、保存修復現場で見られる筋状の痕跡である「条痕」から髙橋氏が着想した造語であった。しかし調査を進める中で、それは鉱物識別に用いられる素焼きのプレートを指す実在の言葉であったことが明らかとなり、髙橋氏はこの一致に強い共感を感じ、この言葉を今展のタイトルに用いることにしたのだそうだ。
展示会の初日、4月25日(金)には14時から高橋氏自身も在廊。また18時から20時までオープニングレセプションも行われる。この機会に「条痕板/Streak Plate」をチェックしてみては。
■髙橋銑個展「条痕板/Streak Plate」
会期:4月25日(金)〜5月31日(土)
営業時間:12:00〜19:00
休館日:日〜火曜
会場:アザワイズギャラリー
住所:東京都港区南青山5-7-17小原流会館B1F
髙橋銑個展「条痕板/Streak Plate」公式サイト:https://otherwise-gallery.com/jp/tokyo/816
アザワイズギャラリー公式サイト:https://otherwise-gallery.com
アザワイズギャラリー公式Instagram:https://www.instagram.com/otherwise_gallery
(熊田明日良)
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