グッドブックスは、日本書紀 全現代語訳+解説シリーズの第3巻「ひろがるヤマト」を5月30日(土)に発売。
同シリーズは、日本書紀を一般読者向けに全現代語訳し、分かりやすい解説をつけたもので、第3巻は、伝説的な英雄であるヤマトタケルと神功(じんぐう)皇后が活躍。ヤマトが東西に、そして海外へと広がっていく壮大な物語となっている。
第3巻内容紹介
日本書紀 全現代語訳+解説シリーズの第3巻「ひろがるヤマト」では、広がる版図と海外との通交を中心に、古代の日本が大きく動き出す様子が描かれている。
ヤマトタケルは、その短い生涯でヤマトの領域を東西に大きく広げ、神功皇后は神託を受け、妊婦の身で海外に遠征する。神話や伝説のような物語を、著者・寺田惠子(てらだけいこ)氏が最新の研究や海外の歴史書をもとにひも解く1冊だ。
また、同書の後半部「謎の3、4世紀」「空白の4世紀」といわれる時代に関しては、日本書紀の記述と著者の解説に一読の価値があるとしている。
上記は、ヤマトタケルが熊襲の首領カワカミタケルを討伐。カワカミタケルが「日本武尊(ヤマトタケルノミコト)」の名を与えるシーンだ。渡邊ちょんと画(敬称略)。
こちらは、神功皇后の海外遠征シーンで、大魚が船の進行を支えたとある。同じく渡邊ちょんと画(敬称略)。
同書の注目ポイント
同書の注目ポイントは、古事記とは大きく異なるヤマトタケルと父・景行(けいこう)天皇との関係。また、天皇と同等に近い扱いで記述されるヤマトタケルと神功皇后にも注目したい。
“神功皇后=卑弥呼(ひみこ)”を匂わせる記述や、海外の史書や碑文にも登場する日本に関するくだり、「空白の4世紀」を日本書紀はどう記したのか、また著者はどう解説するのかもポイントだ。
当時、世界でも珍しい女性リーダーたちの登場や、古代日本にあった男女による共同統治など、歴史と伝説の交錯する時代を著者が読み解く書となっている。
主な登場人物とエピソード
同書の主な登場人物の1人が第12代 景行天皇で、景行天皇の九州行幸では、したたかな女性リーダーたちが登場する。皇子ヤマトタケルの西征や東征、ヤマトタケル没後の白鳥伝説と、皇子を偲ぶ父・景行天皇について綴られている。
その他、第13代 成務(せいむ)天皇が行政区域を整えるシーンや、第14代 仲哀(ちゅうあい)天皇の筑紫への出立と急死が語られる。
仲哀天皇の皇后である神功皇后については、神託の神々、男装する皇后(新羅親征)、三韓朝貢の始まり、武内宿禰(たけうちのすくね)の計略、神功皇后と卑弥呼に関するくだりあり。
第15代 応神(おうじん)天皇に関しては、百済との通交、武内宿禰の危機、百済の王仁(わに)の来朝、波乱の予兆を紹介しており、詳しくは本書を読み楽しんでみては。
著者紹介
同書の著者・寺田惠子氏は、東京都出身の古事記学会理事、元学習院女子大学講師。豪シドニー大学を卒業後、日本女子大学大学院博士課程を修了した。
湘南短期大学教授、学習院女子大学、和洋女子大学講師、上代文学会理事などを歴任した人物で、専門は日本上代文学。古事記、日本書紀、万葉集の講義は社会人講座等でも人気を博す。
著書に『日本書紀 全現代語訳+解説〈一〉神代─世界の始まり』、同シリーズ『〈二〉建国と神々の祭り』(以上、グッドブックス)、編著書に『日本神話事典』『万葉ことば事典』(共編著、大和書房)などがある。
同書概要
日本書紀 全現代語訳+解説〈三〉ひろがるヤマトは、判型等は四六判・並製、304ページ、読みやすい2色刷り。定価1900円(税別)で、Amazon、楽天ブックスで発売中だ。
随所に水墨画による挿画あり。テーマ別解説、コラムも多数掲載されている。

日本書紀 全現代語訳+解説シリーズ、イメージ画像
今秋には、第4巻 巨大古墳の時代(仁徳天皇~雄略天皇)を刊行予定。その後、第5巻 海外との往来-緊張と需要(清寧天皇~欽明天皇)、第6巻 日出ずる国(敏達天皇~皇極天皇)、第7巻 大化の改新から壬申の乱(孝徳天皇~天智天皇、天武天皇 上)、第8巻 律令国家へ(天武天皇 下~持統天皇)と続く予定だ。
日本書紀を一般読者向けに全現代語訳し、解説が付いた、日本書紀 全現代語訳+解説シリーズ 第3巻「ひろがるヤマト」を楽しんでみては。
グッドブックスHP:https://good-books.co.jp/books/4041
(さえきそうすけ)
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