あらゆるものへの感謝の精神を描いた、オール熊本制作の短編映画『いただきます』公開

熊本の竹のお箸メーカー・ヤマチクが、日本の精神性を象徴する文化的所作を主題にした短編映画『いただきます』を、箸の日・8月4日(月)に公開した。

オール熊本で制作された短編映画『いただきます』
『いただきます』のあらすじ
主演は、熊本出身新鋭俳優・岡田蓮さん
母親役は、熊本市生まれの村上美香さん
監督は、熊本県生まれ・熊本県在住の中川典彌さん
世界に「いただきます」の価値を届ける

オール熊本で制作された短編映画『いただきます』

完成披露試写会の様子

左からヤマチク山﨑さん、岡田蓮さん、村上美香さん、中川典彌さん

オール熊本で制作された短編映画『いただきます』は、「いただきます」を題材に、日本に根づく“あらゆるものへの感謝”の精神を描いた作品。

多層的な感謝の意味を持つ「いただきます」という言葉を、世界で共感される日本の精神文化として、言語や意識、関心の壁を越えて届けたい。熊本県南関町で“竹のお箸”だけをつくり続けてきたヤマチクだからこそ、伝えられることがある、という思いから、今回短編映画を制作することとなった。制作は、映gent ro.manが担っている。

『いただきます』のあらすじ

短編映画『いただきます』のあらすじを紹介しよう。

いただきます——それは、「ありがとう」と「あいしてる」の間にある言葉。

上京した青年・涼太のもとへ、突然訪ねてきた母。「今日、予定あるんだけど。」そう言って家を出た涼太だったが、数時間後に戻ったとき、母の姿はもうなかった。

すれ違ったままのふたり。親子の絆を取り戻したのは、あの言葉だった。

主演は、熊本出身新鋭俳優・岡田蓮さん

『いただきます』は25分の短編映画で、熊本出身新鋭俳優・岡田蓮さん初主演作品。

岡田蓮さんは、2021年に出演したABEMAの人気恋愛リアリティーショーで話題を集め、同年9月から“UNIboys”として活動を開始。2024年よりwinnersメンバー入りを果たした。SNS総フォロワー数は250万人を超え、その甘めなルックスとSNSで見せるクールな一面とのギャップで、若者を中心に人気を集める運動神経抜群モデルだ。

『いただきます』に関して、「この映画を通して、感謝や思いやりが自然と広がっていくように感じました。最後に母親役・美香さんと『ごちそうさま』『いただきます』と交わすシーンがあるんですが、演じていても自然と笑顔になり、心が温まる瞬間でした。あのあたたかさを、ぜひ世界の人たちにも届けたいです」とコメントしている。

母親役は、熊本市生まれの村上美香さん

母親役は、熊本市生まれの村上美香さん。1994年に熊本県民テレビ(KKT)にアナウンサーとして入社し、夕方の人気番組『テレビタミン』を21年間担当した。2018年春、同番組を引き継ぎ、KKTも退社。ヒトコト社の代表を務める。

村上美香さんは、「『いただきます』は感謝にはじまり、あらゆることに思いを馳せる行為だと感じています。目の前の食べ物が、どんな人の手を経て、どんな思いで作られてきたのかを想像することで、たとえば給食を残さないようになったり、食品ロスも減っていくのではないでしょうか。そう考えると、『いただきます』という言葉の奥にある感謝や想像力を改めて見つめ直すきっかけになる、とても意義のある映画だと感じています」とコメントを寄せている。

監督は、熊本県生まれ・熊本県在住の中川典彌さん

『いただきます』の監督を務めたのは、熊本県生まれ・熊本県在住の映像クリエイター・中川典彌さん。祖父へ贈ったビデオレターをきっかけに映像の力を感じ、2019年にSEから映像クリエイターに転身したという。

地元熊本を中心に地域や企業のPV・ショートフィルムなどを制作し、クライアントのニーズを的確に捉えた独自のストーリーテリングに定評があるとのこと。また、貸切映画館のプロデュースや熊本短編映画祭の開催など、映像の届け方を意識し、映像による地域おこしに取り組んでいる。

監督は同作について、「『いただきます』は、日本人が『ありがとう』よりも多く口にしてきた言葉かもしれません。恥ずかしさやもどかしさ、伝えきれない気持ちを代わりに届けてくれるような、そんな力がこの言葉にはあります。それを通じて、世界中で思いを馳せる時間が増えたら、きっと世の中は少し変わるんじゃないかと思います」とコメントしている。