【京都府京都市】京菓⼦を通して⽇本⽂化の魅⼒を感じる「京菓子展2025―小堀遠州と松花堂昭乗」開催

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「京菓子展2024―源氏物語」展覧会場 撮影:宮下直樹

京都府京都市にある日本文化の研究・教育機関「有斐斎弘道館」は、「京菓子展2025―小堀遠州と松花堂昭乗」を10月1日(水)〜15日(水)の期間、同館(本会場)と旧三井家下鴨別邸(特別会場)にて開催する。

京菓子にこめられた「ものがたり」を読み解く

「京菓⼦」は、朝廷⽂化である有職や茶道⽂化と密接に関連し発展してきた、世界でも稀にみる芸術的な⾷べ物。有斐斎弘道館は、2015年より「琳派」「若冲と蕪村」「百⼈⼀⾸」「源⽒物語」「万葉集」「禅ZEN」「徒然草」「枕草子」とテーマを変えて、公募による「京菓子展」を開催し、京菓⼦を通して⽇本⽂化の魅⼒を伝えてきた。

京菓子は、匠の技による“50グラムの立体造形”に結晶する“手のひらの自然”。食べる人は、そこにこめられた「ものがたり」を読み解き、作り手のメッセージを受けとめて、はじめて味わうことができる。

アイデアと技術を集結させた「新しい京菓子」

「京菓子展2024―源氏物語」入選展示作品 撮影:宮下直樹

「京菓子展」は、一般の人のデザインをプロの職人が実際の菓子にして展示する「京菓子デザイン部門」と、実際に菓子を自身で作る「茶席菓子実作部門」の優秀作品を展示。全国から600を超える作品が寄せられ、その中から選りすぐりの44作品が展示される。

「京菓子デザイン部門」の作品は、作者が作品に込めた思いを、菓子職人が試行錯誤を繰り返しながら形にしており、デザイン画が新しい技術で作品として誕生する。

期間中は、選ばれた菓子作品を実際に味わうことができる。京菓子を目で楽しみ、作品「銘」を耳で楽しみ、最後は実際に味わって楽しむことができる、日本でここにしかない趣向の展覧会だ。

全国の菓子職人や和菓子作家の登竜門

「茶席菓子実作部門」には、全国の菓子職人、個人の和菓子作家が応募。その中からデザインと味が評価された作品が展示される。この展覧会から新しい商品が誕生し、作家として活躍する人が誕生している。

江戸時代初期に活躍した二人の芸術家がテーマ

今年の「京菓子展」テーマは、江戸時代初期に活躍した二人の芸術家「小堀遠州と松花堂昭乗」。

小堀遠州(小堀政一/1579-1647)は、伏見奉行として重要な役割を果たした大名で、茶人、建築家、作庭家としても高名。特に茶の湯では、王朝文化の美意識を取り入れ、その美意識はのちに「きれいさび」と称された。

松花堂昭乗(1582-1639)は、石清水八幡宮の社僧として真言密教を極め、書、画、茶に才を発揮。特に能書家として近衞信尹、本阿弥光悦とともに「寛永の三筆」と称せられた。小堀遠州とは茶道において師弟関係でもある。

この時代に各ジャンルにおいて沸き起こった文化的なうねりは、京菓子をはじめ現代の私たちが享受している豊かさの基盤となった。寛永文化の中心人物である彼らの事績は、現代においても褪せることなく燦然と輝きを放っている。

特別企画や「特別お茶席体験」なども開催


また、特別企画「『小堀遠州と松花堂昭乗』を知る―お話と茶室見学―」が、10月4日(土)に八幡市立松花堂庭園美術館にて開催され、両氏ゆかりの地で、寛永文化の美意識に迫る。定員30名、料金(入館料込/抹茶・菓子付き)3,000円(税込)。予約はPeatixにて受付中。


10月1日(水)・3日(金)・7日(火)・10日(土)・15日(水)には、茶道が初めての人でも安心して参加できる「特別お茶席体験」が開催される。定員は各日8名(先着順)、料金は主菓子と限定菓子付き5,000円(税込)。事前予約・チケット購入が必要。

「京菓子展2025―小堀遠州と松花堂昭乗」の各種チケット予約は、京菓子展公式サイトにて受付ている。数量限定のチケットもあるので、興味のある人は早めに予約を。

京菓子展公式サイト:https://kyogashi.jp
八幡市立松花堂庭園美術館HP:https://shokado-garden-art-museum.jp/

■有斐斎弘道館
住所:京都府京都市上京区上長者町通新町東入る元土御門町 524-1
開館時間:10:00〜17:00
チケット:
入館券(京菓子※1と抹茶付き)/大人2,000円・学生1,500円※2(予約可)
入場のみ/大人1,000円・学生500円※2
本会場限定セット※3
「特別限定菓子セット(100個限定)」3,200円、(要予約)
「京菓子展デザイン手ぬぐいセット(200枚限定)」3,500円(要予約)
「寄付セット※4」10,000円(要予約)
「特別お茶席体験セット※5」5,000円(要予約)
HP:https://kodo-kan.com

※1 展示作品の中から選ばれた京菓子作品を食べることができる。食べることができる京菓子は、会場にて確認を。
※2学生は25歳以下(学生証を提示)
※3入館券(京菓子と抹茶付き)と①「特別限定菓子」あるいは②「京菓子展デザイン手ぬぐい」いずれかがセットになったものお選べる。
※4本会場限定セット(特別限定菓子付き)に懐紙(弘道館限定デザイン)及び有斐斎弘道館への寄付を加えたセットになる。
※5展覧会で食べられる京菓子と特別限定菓子を、弘道館の茶室「有弘庵」で食べる開催日時指定のセットになる。 

■旧三井家下鴨別邸
住所:京都府京都市左京区下鴨宮河町58-2
開館時間:9:00〜17:00 水曜休館
チケット:大人/平日500円・土日祝日600円
中高生300円、小学生200円、京菓子と抹茶:1,100円

(山本えり)

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