
岐阜県岐阜市に本社を構えるサンウエスパが、10月より、地域循環型プロジェクト「ぐりんく(GLink)」を正式に始動。岐阜県が直面する若者の県外流出・人材不足という社会課題に対し、資源循環・教育支援・企業PR・SDGs一体で地域循環モデルを創るものだ。
県内企業の多くが深刻な人材不足に直面
岐阜県では現在、高校卒業生の約32%が県外へ就職し、大学卒業者の約60%も県外でキャリアを築いているとのこと。一方で、県内企業の約71%が深刻な人材不足に直面しており、地域経済の維持にも不安を抱えているという。
多くの企業は「地元の学校や子どもたちに貢献したい」と願っていながら、人手不足やノウハウ不足で、地域貢献に踏み出せないという現実があるとのことだ。
再生資源を活用し、その収益で地元の学校を支援

10月に始動した「ぐりんく(GLink)」は、企業が排出するダンボールなどの再生資源を活用し、その収益で地元の学校を支援する新しい地域連携モデル。環境(Green)を通じて、岐阜(Gifu)を、元気(Genki)にするために、地元がつながる(Link)という想いが込めらている。
今回の地域連携モデルでは、企業から回収したダンボールの重量に応じてポイント(1kg=1pt)を付与。そのポイントに応じた備品(スポーツ用品・書籍・学用備品など)を参加企業名入りで地元の中学校に寄贈するという。
さらに、キャリア教育の一環として、企業見学や講話、工場訪問なども実施され、生徒たちが「地元にどんな企業があるか」「どんな仕事があるか」を知る機会を創出するとしている。
参加企業の実質負担はゼロ
「ぐりんく」に参加する企業は、自社から排出されるダンボールを原資として寄付を行うため、実務負担ゼロ。人員や費用、手間をかけずに、地域貢献や企業PR、SDGsの目標達成の一端を担うことができる。
寄付の際には「ぐりんく新聞」が発行され、寄付した企業の仕事内容や商品、どんな人が働いているかなどを地元の子どもたちに直接伝えることができるので、地元にこんな企業があるんだと子どもたちに認知されるのもポイントだ。
すでに複数の中学校で導入

寄贈式の様子(各務原市立蘇原中学校の生徒と常盤工業の山内社長)
すでに、岐阜市、各務原市、関市、山県市の中学校で「ぐりんく」がスタートしており、各務原市の常盤工業は同市の蘇原中学校にサッカーボールやバレーボールを寄贈。

「ぐりんく新聞」が778人の全校生徒に配布され、企業の地元認知度の向上やSDGsの目標達成にも貢献した。「ぐりんく新聞」のデザイン・印刷・配布まで「ぐりんく」が行うので、発行に関しても企業側の負担はゼロだ。
自治体や異業種との連携によるモデル強化を図る
同プロジェクトの描く未来は、子どもたちが地元企業の魅力を知って、岐阜で働き、岐阜を元気にすること。今後、さらに岐阜県内の企業や学校への拡大を進めるとともに、自治体や異業種との連携によるモデル強化を図るという。
また、岐阜県の81%を占める森林も大きな課題を抱えているため、今後は地元の森林にも寄付できる取り組みも行う予定。再生資源を通じた教育支援・人材育成・企業支援の仕組みによって、岐阜を元気する一役を担うとしている。
企業から出るダンボールが、学校を支え、地域をつなぎ、人材流出に歯止めをかける――。地域循環型プロジェクト「ぐりんく」をチェックしてみては。
ぐりんくHP:https://glink-gifu.com
サンウエスパHP:https://sunwaspa.com
(佐藤ゆり)
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