島根県海士町に拠点を置く島前ふるさと魅力化財団は、広島県広島市に本社を置くビーライズと共同で、大人の島留学を仮想的に体験できるチュートリアルアプリ「ポケット島留学」を開発した。
同アプリは、隠岐島前地域での暮らしや学びを3D空間で疑似体験でき、大人の島留学応募検討者の不安解消や参加意欲の向上、さらにはデジタル分野の学生層への新たなアプローチを目指すものだ。
島での活動を直感的に感じられる「ポケット島留学」
「ポケット島留学」では、島前地域での生活や学びを手軽にシミュレーション可能。事前に島での暮らしや活動を直感的に感じてもらうことで安心感を高め、大人の島留学の応募率の向上につなげることを目的としている。
主な機能の1つ「バーチャル島体験」では、3D空間で海士町の風景や生活環境を探索可能。「プログラム紹介」では、大人の島留学の流れや滞在イメージをステップ形式で解説する。
このほか、共同生活の雰囲気や地域交流を疑似体感できる「シェアハウス体験」、地域事業者との協働や学びの機会をインタラクティブに紹介する「仕事・学びの紹介」といった機能もある。
背景と目的
海士町では、「若者を中心とした新しい人の流れづくり」と「デジタルを活用した住んでいる場所に捉われない地域への関わりづくり」といったテーマを掲げて、「大人の島留学制度」「海士町オフィシャルアンバサダー制度」「Amanowa DAO」を創設。地域における人材の流動性と多様性を高めつつ、地域外にいる関係人口の人々も、海士町のいち当事者として地域に関わることができるような仕組みづくりに取り組んでいる。
「海士町オフィシャルアンバサダー制度」には、2025年9月現在、300名以上の海士町の関係人口の人々が登録しており、それぞれの立場から地域とつながり、貢献する活動を行っている。
また、「Amanowa DAO」では、海士町オフィシャルアンバサダー(関係人口)と、大人の島留学生(滞在人口)を主なDAOメンバーと想定し、この両者の“海士町を盛り上げることに資する活動”をブロックチェーン上で可視化。その貢献度合いに応じて、“DAO内における意志決定への影響度を高めること”や“貢献度を高めたメンバーしか得られない特典を享受”することができる仕組みとなっている。
「大人の島留学制度」は、2020年から約5年間実施してきた。大人の島留学は、地域滞在を通じて若者の学びや挑戦を支援する取り組みだが、離島という立地特性から「生活イメージが湧かない」という声が多く寄せられ、その結果、応募検討者が途中で離脱してしまう課題があったそう。
そこで今回、「ポケット島留学」を開発。バーチャル空間を通じて滞在イメージを体感できるようにすることで、応募前の不安を解消し、より多くの人に島との関わりの第一歩を踏み出してもらうことを目指していく。
今後の展望
「ポケット島留学」は、大人の島留学の応募促進にとどまらず、デジタル技術を活用した新しい地域体験の入り口として位置づけられている。
今後は、大学や研究室との連携による追加機能開発や教育・観光分野への応用を進め、若者を中心とした関係人口の拡大と、持続可能な地域経営モデルの深化につなげていくことを目指している。
隠岐島前地域での暮らしを疑似体験できる「ポケット島留学」で、島留学デビューをしてみては。
ポケット島留学 詳細:https://otona-shimaryugaku.jp/news/pocket-game
大人の島留学 詳細:https://otona-shimaryugaku.jp
(Higuchi)
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