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青森県旧中里町(中泊町)
日本中では目まぐるしく、日々いろんなイベントがひらかれている。「そんな日本には、どのような土地があるのだろう」と、写真家として活動している私(仁科勝介)は、“平成の大合併”時に残っていた、旧市町村をすべて巡る旅に出た。その数は2000を超える。
今回、地域や自治体、企業の取り組み、新商品などの情報を発信するニュースサイト「ストレートプレス」で、それらを紹介する機会をいただいたので、写真を添えて連載をスタートした。
「ストレートプレス」内に登場するローカルな市町村と、関係があるかもしれない。
今回は、青森県旧中里町(中泊町)を写真とともに紹介する。
Vol.404/青森県旧中里町(中泊町)
訪れたこの日はお盆真っ只中。お盆の過ごし方は人それぞれだろう。レジャー施設に行く、何もしない、ゲームや漫画を愉しむ。いろいろな行動と選択が溢れていると思うけれど、その中で、「最果てに行く」を選ぶ人たちもいる。津軽半島の最北端、龍飛崎を含めたルートだったが、たくさんのバイクや車とすれ違った。やはり関東を中心とするプレートナンバーが多くて、いろんな過ごし方があるのだなあとしみじみ思う。もちろん、自分も含まれているわけだけれど。
そして、最初に旧中里町へ向かう。途中には大釈迦駅も通過して、そんな駅名もあるのだなあと驚かされたり、今日の岩木山はどんな姿だろうと眺めたり。
旧中里町に入ってからは、主に市街地を散策した。ふと木の鳥居が建っている神社の前で原付を停めて、少し歩いてみる。神社の石段を上がってみると、靴が置かれてあって、朗々と神主さんが祝詞を読む声が聞こえてくる。大きな神社ではなくても、ああ、きっといい神社なのだろうなあと。ほかにも津軽中里駅や、中泊町役場を巡ってみて、穏やかな時間が流れていたのだった。
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旧中里町へ
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穏やかな日常だ
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神社にて
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奥には風車も見える
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津軽中里駅
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中泊町役場も立派だ
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光がキラキラと
津軽中里駅は、津軽鉄道の終点だ。日本最北の私鉄であり、冬場はストーブ列車としても広く知られている。今回はスーパーカブでここまで来たけれど、津軽鉄道の旅も、いつかできたらいいなあ。
中泊町役場も立派だったし、周辺ののどかな住宅街も歩いていて心地良かった。今もひっそりと暮らしが続いていて、都会や田舎といった括り方というよりも、この土地だからこそある豊かさがあるように感じられた。もちろん、ぼくは冬の季節を知らないのだから、それだけではないのだろうとも思う。でも、お盆の旧中里町に流れている時間は、とにかく好きだった。
(仁科勝介)
仁科勝介(Katsusuke Nishina にしなかつすけ)/かつお
写真家として活動。1996年、岡山県倉敷市生まれ。広島大学在学中に、日本の全1741の市町村を巡る。
『ふるさとの手帖』(KADOKAWA)、『環遊日本摩托車日記(翻訳|邱香凝氏)』(日出出版)をはじめ、2022年には『どこで暮らしても』(自費出版)を刊行。
旧市町村一周の旅『ふるさとの手帖』:https://katsuo247.jp
仁科勝介公式Twitter:https://twitter.com/katsuo247
仁科勝介公式Instagram:https://www.instagram.com/katsuo247